研究課題/領域番号 |
21K07832
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
水落 建輝 久留米大学, 医学部, 准教授 (20368921)
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研究分担者 |
西小森 隆太 久留米大学, 医学部, 教授 (70359800)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 自己免疫性肝疾患 / 小児 / 血清マーカー / 病因遺伝子 / バイオマーカー / 遺伝子 |
研究開始時の研究の概要 |
自己免疫性肝炎(AIH)、原発性硬化性胆管炎(PSC)、AIH/PSC overlap症候群といった自己免疫性肝疾患(AILD)は、小児期の発症は稀で診断や鑑別が困難な症例が多く、非侵襲的なバイオマーカーが望まれるがまだない。また、年少期に発症したAILDでは、遺伝因子の影響が成人より強く、単一遺伝子疾患の存在も少数であるが報告されている。小児AILDにおける新規血清マーカーの探索や網羅的遺伝子解析の研究は、早期診断と最適な治療に繋がる可能性がある。本研究は、小児AILDの診断と重症度判定に有用な新規血清マーカーおよび疾患感受性遺伝子や単一遺伝子異常の探索を目的とする。
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研究実績の概要 |
本研究は、自己免疫性肝炎と原発性硬化性胆管炎を中心とした、小児の自己免疫性肝疾患の新たな血清バイオマーカーと病因遺伝子の探索を目的として多施設研究を展開している。本年度の研究成果は以下の通りである。 血清マーカーに関しては、初年度に同定した血清マーカー候補「A」に関して、ALTやGGTが正常値の自己免疫性肝疾患群、肝疾患コントロール群(慢性ウイルス性肝炎など)、肝疾患のない健常小児群、以上の3群、それぞれ約10~20名ずつの合計40例以上をELISA分析した。自己免疫性肝疾患群の血清マーカー「A」は、肝疾患コントロール群、健常群に比べ、統計学的有意差をもって上昇していた。この結果は、血清マーカー「A」が小児の自己免疫性肝疾患の早期診断や病勢の評価に、ALTやGGTより優れている可能性を示唆している。 網羅的遺伝子解析に関しては、本年度は、自己免疫性肝炎、原発性硬化性胆管炎、原因不明の慢性肝炎など、35例の血液検体を用いて、2回目の網羅的遺伝子パネル(44遺伝子)解析を行った。初年度に行った初回の15例の遺伝子解析結果を加えた、50例の網羅的遺伝子解析の結果から、自己免疫性肝疾患患者における、ある遺伝子「X」のあるミッセンス変異「Y」の保有率が、日本人データベースの変異割合に比べて明らかに頻度が高いことを同定した。この遺伝子「X」のミッセンス変異「Y」は、小児期に自己免疫性肝疾患を発症しやすい病因遺伝子変異の可能性が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究の目的は、小児の自己免疫性肝疾患における新規血清マーカーと病因遺伝子の探索であるが、本年度までに候補の血清マーカーと遺伝子変異を同定することができたため、概ね順調に進展していると言える。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度は、血清マーカー分析と網羅的遺伝子解析の症例数をさらに増やし、ELISA分析と網羅的遺伝子解析を行い、血清マーカー「A」と遺伝子「X」のミッセンス変異「Y」が小児の自己免疫性肝疾患の新規バイオマーカーと病因遺伝子になりうるか、最終の統計解析を行い実証する。
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