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モデルマウスから探るプラダー・ウィリー症候群の分子遺伝学的病態解析

研究課題

研究課題/領域番号 21K07848
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
研究機関長崎大学

研究代表者

木住野 達也  長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医歯薬学総合研究系), 准教授 (70315232)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
キーワードプラダーウィリー症候群 / Snrpn / CTCF / Magel2 / プラダーウウィリー症候群 / 遺伝子改変マウス / Snord116 / プラダー・ウィリー症候群 / モデルマウス
研究開始時の研究の概要

隣接遺伝子症候群であるプラダー・ウィリー症候群でみられる多彩な病態を、複数の遺伝子や領域を同時に改変したマウスをゲノム編集技術で作製することで再現し、病態と原因遺伝子群との相関を解明することが本研究の目的である。
以下の多様な遺伝子改変マウスの作製し、表現型解析と分子病態解析を行う。
1)インプリンティングを制御している候補領域(Snrpn上流エクソン)の複数箇所の改変
2)染色体15q11-13領域の複数遺伝子の同一アレル上での改変
3)染色体15q11-13領域全体の機能不全マウスのレスキュー

研究実績の概要

ゲノム編集技術を用いてプラダー・ウィリー症候群責任領域の複数の遺伝子の遺伝子改変マウスを作製した。2021年度にはSnrpn, Snord116, Snord115の遺伝子の欠失マウス、2022年度はMkrn3,Magel2, Ndnの遺伝子改変マウスを作製し、2023年度にはSnrpn-Ndn間を様々な長さで欠失したマウスを作製した。
2023年度に作製したSnrpn-Ndn間の、Ndnよりの約1/3の領域のを欠失したマウスでは、母親アレルの欠失したマウスは体重増加の異常を認めなかったが、父親アレルの欠失で新生児期体重増加不良を認めた。同領域領域はmiRNAが存在するため、miRNAの存在する領域に絞って欠失マウスを作製したところ、miRNAの発現は父親アレルのみからであった(母親性インプリンティング)が、体重減少は見られなかった。従って同領域の欠失による新生児期体重減少の原因はmiRNAではなく、他の遺伝子によるものと考えられた(日本小児神経学会、日本分子生物学会で発表)。現在、さらに候補領域を狭めて欠失マウスを作製中である。
2021年度に作製したSnrpn exon1上流6kbからエクソン1までを欠失したマウスは新生児期致死ではなかったが、新生児期体重増加不良をみとめた。この領域をさらに短く欠失させたマウスでは、CTCF結合領域と考えられる約200bpの欠失でも新生児期体重増加不良を認めた。この約200bpの領域の欠損は、周囲の遺伝子(Ndn, Magel2, Snord116など)の発現に影響を与えておらず、他の遺伝子の関与が示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

ゲノム編集による遺伝子改変マウスの作製は、高効率で作製できる手法を確立し順調に進んでいる。これまでは広い領域の欠失マウスを作製して表現型を解析してきたが、欠失領域を狭め、さらに候補領域を絞った遺伝子改変マウスの作製できており、表現型の違いから病態解析が進んでいる。

今後の研究の推進方策

ゲノム編集技術を用いてプラダー・ウィリー症候群責任領域のSnrpn exon1上流を様々な長さで欠失したマウスを作製し、新たなプラダー・ウィリー・インプリンティングセンター欠失マウスの作製をめざす。また新生児期致死及び新生児期体重増加不良を認めるマウスのrescueとして、母親アレルを欠失したアンジェルマン症候群・インプリンティングセンター欠失マウスの作製を開始し、交配によりrescueできないか検討する。さらにはこれら作製された様々なマウスの新生児脳からRNAを抽出し、次世代シークエンサーを用いたRNA-seqを行い、新生児期期致死、体重増加不良の原因遺伝子の検索を行う。

報告書

(3件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Proline-rich transmembrane protein 2 knock-in mice present dopamine-dependent motor deficits2023

    • 著者名/発表者名
      Hatta Daisuke、Kanamoto Kaito、Makiya Shiho、Watanabe Kaori、Kishino Tatsuya、Kinoshita Akira、Yoshiura Koh-Ichiro、Kurotaki Naohiro、Shirotani Keiro、Iwata Nobuhisa
    • 雑誌名

      The Journal of Biochemistry

      巻: 174 号: 6 ページ: 561-570

    • DOI

      10.1093/jb/mvad074

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] プラダー・ウィリー症候群のマウス責任領域におけるに新規インプリンティング遺伝子の同定とその表現型解析2023

    • 著者名/発表者名
      木住野達也
    • 学会等名
      日本小児神経学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] プラダー・ウィリー症候群のマウス責任領域におけるに新規インプリンティング遺伝子の同定とその表現型解析2023

    • 著者名/発表者名
      木住野達也
    • 学会等名
      日本分子生物学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] Snrpnインイントロン1領域に存在するエンハンサー配列欠失マウスにおける遺伝子発現解析2022

    • 著者名/発表者名
      木住野達也
    • 学会等名
      日本分子生物学会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-12-25  

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