研究課題/領域番号 |
21K07855
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
千代延 友裕 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (40571659)
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研究分担者 |
吉田 英樹 京都工芸繊維大学, 応用生物学系, 准教授 (30570600)
笠井 高士 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (70516062)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | STXBP1 / αシヌクレイン / ショウジョウバエ / iPS細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
発達性てんかん性脳症(DEE)は多数の原因遺伝子が同定されているが、個別の遺伝子異常に基づいた治療は存在しない。近年、代表的なDEE原因遺伝子であるSTXBP1の機能不全とαシヌクレイン神経毒性の関連が注目されている。本研究では患者由来iPS細胞および遺伝子改変ショウジョウバエを用い、STXBP1機能不全によるαシヌクレイン神経毒性を明らかにする。さらに、ショウジョウバエとヒトiPS細胞を併用した効率的な薬剤評価系を構築する。本研究はDEEに対するプレシジョン医療実現に貢献しうることに加え、パーキンソン病を中心としたαシヌクレイノパチーの病態解明に新たな知見を与える可能性がある。
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研究実績の概要 |
STXBP1にナンセンス変異を有する患者から樹立したiPS細胞およびゲノム編集により変異を修復した対照iPS細胞をGABAニューロンに分化誘導し、分化誘導8週目にマイクロアレイ解析を行った。同定した35個の発現変動遺伝子のうち、タンパクをコードする遺伝子は14個あり、その中にパーキンソン病との関連が報告されているSIAH3およびINPP5Fが含まれていた。STXBP1脳症における神経変性にこれらの遺伝子が関与する可能性が示唆された。 また、パーキンソン病モデルとして汎用されているヒトα-synトランスジェニックショウジョウバエ(α-syn TG fly)に認める神経変性および運動障害がSTXBP1の相同遺伝子(Rop)の変異体との交配により増悪するか検討した。Ropの変異体として2つの系統(A3およびG27)を用いた。両系統ともにα-syn TG flyの複眼変性を増強させ、運動障害を増強(Climbing assayによる評価)させることを明らかにした。さらに、G27系統との交配により日齢30のショウジョウバエにおいてドパミンニューロン数が減少することを脳組織の免疫染色により明らかにした。また、ショウジョウバエ頭部から抽出したタンパクにおいて、G27系統との交配はTriton-X可溶性のα-synを減少させ、不溶性のα-synを増加させた。これらのことから、STXBP1の機能不全がα-syn神経毒性の増悪因子となることを生体モデルにおいて初めて示した。 加えて、G27系統との交配で増強された運動障害がトレハロースの投与により容量依存的に改善すること、トレハロースの投与がTriton-X不溶性α-synを減少させること、ドパミンニューロンの変性を軽減させることを示した。以上よりSTXBP1脳症における神経変性に対して、α-synの可溶性改善が治療標的となることが示唆された。
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