研究課題/領域番号 |
21K07867
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
新山 新 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 客員研究員 (50404520)
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研究分担者 |
家入 里志 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (00363359)
松久保 眞 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 客員研究員 (00528036)
鳥飼 源史 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 客員研究員 (00535635)
大西 峻 鹿児島大学, 医歯学域鹿児島大学病院, 助教 (10614638)
矢野 圭輔 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 客員研究員 (30757919)
加治 建 久留米大学, 医学部, 教授 (50315420)
杉田 光士郎 鹿児島大学, 鹿児島大学病院, 特任助教 (50781514)
中目 和彦 宮崎大学, 医学部, 講師 (70448570)
町頭 成郎 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 客員研究員 (80404523)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 壊死性腸炎 / 肝細胞増殖因子 / ラットモデル / 超低出生体重児 / HGF / 腸管不全 |
研究開始時の研究の概要 |
NECは腸管の未熟性、腸管循環の破綻、腸管内細菌の異常増殖、人工乳による経腸栄養など多要因で発症すると考えられているが、原因は未だ不明な疾患である。NECの発症原因を炎症性サイトカインと線溶凝固反応、腸管粘膜細胞結合の観点より解明し、病因の一因を探求する。さらにNECに対するHGFの経静脈または経皮投与法の開発により、NEC発症予防と治療が可能となり、NECの根絶による低出生体重児の生存率改善、intact survival実現を目的とする。
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研究実績の概要 |
壊死性腸炎(necrotizing enterocolitis:NEC)は新生児、特に低出生体重児に発症する腸管の未熟性、感染等を原因とする腸管壊死を伴う疾患で、発症すれば高率な死亡率(約40%)を有する重篤な新生児外科疾患である。特に欧米では低出生体重児の約10%に発症すると報告され、その発症予防と治療は重要な臨床課題である。近年本邦においても早産児・低出生体重児の出生数は増加しており、それに伴い生存率を高めるだけでなく、intact survival(後遺症なき生存)が目指されている。今回我々が着目した肝細胞増殖因子(HGF)は肝細胞増殖を強力に促進する物質であり、主に劇症肝炎など重篤な疾患への治療薬としてその臨床応用 が期待されている。特異的受容体c-Metを介して、肝細胞などの上皮細胞以外の組織に対しても細胞増殖、細胞遊走、抗アポトーシス、抗線維化などの多彩な生理作用を発揮し、多くの組織の再生因子あるいは修復因子として効果を発揮すると考えられている。本研究は確立したNECラットモデルを用いて、HGFのもつ再生因子あるいは修復因子としての作用のNEC予防・治療効果を検証することで、NECの発症根絶を目指した新生児のintact survivalの改善を目的とするものである。NECモデル作成には低酸素刺激と人工乳を用いるが、NECモデルでは人工乳によるIL6やTNFαなどの炎症性サイトカインの上昇を認めることが分かった。現在発症家庭における腸管粘膜の血流やタイトジャンクションの変化を調査しており、発症前におけるHGFの治療ターゲットを広く探求している状況である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当科ではこれまでもNECラットモデルにおける研究を行ってきており、モデル作成は可能であった。研究開始後まもない段階で、当施設動物実験施設が大規模改装工事に入り、実験室移転に伴い、実験設備などの関係から研究継続が困難になった。今年度より本格的に移転作業が終了したため、再度研究環境を調整し、開始予定である。
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今後の研究の推進方策 |
最終的にはHGFの発症前投与群と発症後投与群を作成し、効果・至適投与時期などを検証する予定である。 現在のNECモデルは重症NECモデルであり、炎症の波及や発症が早い。そのため発症過程の詳細を調査することは困難であると判断した。もともと進行性疾患であると考えられており、発症前の全身、腸管へのダメージの蓄積が発病の根幹であると考えられているため、緩徐に進行するモデルへ変更する方がHGFに治療ターゲットを明らかにすることができる可能性が高い。そのため出生後早期からのモデル作成ではなく、母体と5日間の環境馴化を経てからモデルを作成するプロトコールへ変更する必要性が出てくるかもしれない。今後の解析結果を踏まえて判断していく予定である。
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