研究課題/領域番号 |
21K07877
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 公益財団法人かずさDNA研究所 |
研究代表者 |
中島 大輔 公益財団法人かずさDNA研究所, ゲノム事業推進部, 研究員 (30370935)
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研究分担者 |
川島 祐介 公益財団法人かずさDNA研究所, ゲノム事業推進部, ユニット長 (30588124)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 乾燥ろ紙血 / 新生児スクリーニング / プロテオーム解析 / LC-MS / 炭酸ナトリウム沈殿 |
研究開始時の研究の概要 |
乾燥ろ紙血は被験者への負担が小さく、輸送や保存も常温できることから注目されている臨床検体である。しかしながら、乾燥ろ紙血を用いた蛋白質の一斉解析による臨床検査は国内外でほとんど行われていない。その原因は血液の99%を占める高含有蛋白質による疾患原因蛋白質を含む微量タンパク質の検出阻害効果にある。これまで高含有蛋白質の除去についてはそれらに特異的な抗体が用いられてきたが一般的に高価であり特異性や製造の安定性に問題がある。本研究では安価な化学試薬を用いた安定的な高含有タンパク質の除去方法を開発し、疾患原因蛋白質を迅速かつ正確に検出するシステムの構築を目指す。
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研究実績の概要 |
①令和3年度~令和4年度前半は炭酸ナトリウム溶液を用いた蛋白質抽出を検討し高深度プロテオーム解析に適したサンプル調製法を確立した。各操作を最適化し簡便かつ効果的なプロトコルを完成させた。 ②令和3年度後半~令和4年度は乾燥ろ紙血から抽出した蛋白質に特化した高深度プロテオーム解析法の開発を行った。血液蛋白質はこれまで解析してきた培養細胞や生体組織と蛋白質の種類や濃度のダイナミックレンジが大きく異なるためシステムを再構築する必要があった。LC-MSのLCシステムについては、カラム充填剤の種類、カラム長、流速などを最適し、MS部分についてはより多くの乾燥ろ紙血蛋白質を観測する為のDIA法のMSレンジ、Isolation window幅、フラグメントイオンの蓄積時間などのパラメーターやノイズ除去の為のイオンモビリティーの電圧条件を最適化した。最終的に1検体1測定により乾燥ろ紙血から1,000以上の疾患原因蛋白質を含む3,000以上の蛋白質を同定・定量することができた。 ③令和4年度後半から令和5年度は疾患原因蛋白質の定量に用いる安定同位体標識ペプチドを作成した。13種類の疾患関連タンパク質由来の38種類のペプチドを大腸菌由来の無細胞発現系と多重共発現系を組み合わせて一斉に作成し、12種類の疾患関連タンパク質由来の33種類が検出できることを確認した。実際にヒトの乾燥ろ紙血から抽出した蛋白質にスパイクインし疾患原因蛋白質が精度よく安定的に定量できることを確認した。検出できなかったペプチドについては蛋白質の発現レベルが低い、あるいはイオン化効率の良いペプチド候補がなかったことなどが原因である。 本研究については概ね予定通り遂行することができた。その成果は論文として発表した。
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