研究課題/領域番号 |
21K07908
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
四柳 宏 東京大学, 医科学研究所, 教授 (30251234)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | B型肝炎ワクチン / 濾胞性T細胞 / HBワクチン |
研究開始時の研究の概要 |
本検討の目的は“HBワクチンの効果と関連する免疫担当細胞とそのHBワクチン投与に与える影響を解析する”ということにある。 一つ目はIL-21の発現がHBVの初感染の転帰に与える影響である。HBV初感染後持続感染に移行する症例では末梢血単核球(PBMC)をHBV/HBs抗原で刺激した時のIL-21産生が抑制されていることが想定される。 二つ目はシングルセル解析によるリンパ球サブセットの解析である。TfhはTregなど他のリンパ球サブセットにより量的・質的調節を受けていると考えられる。TfhにPD-1のリガンドを加えた後HBs抗原を添加することによりIL-21の産生が亢進するかどうか検討する。
|
研究実績の概要 |
本年度は健常者を対象にcTfh (CD4+CXCR5+)の検出を行った。健常者2名からCD4陽性T細胞を抽出し、5g/ml BFAで刺激した後cTfhの分離を行った。cTfhには、PD-1、ICOS陽性の細胞が存在するものの、全体の割合は5mg/ml BFAで刺激したCD4陽性T細胞の4%程度であった。 引き続いて分泌タンパク質IL-21のフローサイトメトリーによる検出を行った。概ねcTfh細胞の20-40%がIL-21陽性であった。また、cTfhのT-cell subset解析も実施し、割合などは一般的なCD4 T-cellで実施した時と同様であることが分かった。また、CXCR6およびCCR3を用いたcTfh17、cTfh1、cTfh2の分m離と、PD-1の検出にも成功し、cTfhは殆どがcTfh2に分類され、一部cTfh17に分類されることが分かった。 測定系の確立が行えたため、現在HBワクチン効果のあったHIV症例8名、効果のなかった症例15名を対象にした倫理申請を行っており、これらの症例から末梢血単核球を抽出し、cTfh (CD4+CXCR5+), CD4+CXCR5陽性細胞の解析を行う予定である。 今後の検討ではPMA, Ionomycin, Brefeldin Aを添加してポリクローナルに刺激を加えて解析を行う予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
初年度、二年度と新型コロナウイルス感染症の流行により研究を行う研究者が本プロジェクトに費やす時間が十分にとれなかったこともあり、患者検体の解析に必要な手続きを行う時間が十分にとれなかった。健常者での検討がほぼ終了したため、三年度は研究の円滑な遂行を予定している。
|
今後の研究の推進方策 |
上述の通り、現在患者に対する倫理申請中であるため、これが通った段階で患者検体の解析を開始する予定である。
|