研究課題/領域番号 |
21K07924
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
渡辺 憲治 兵庫医科大学, 医学部, 准教授 (70382041)
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研究分担者 |
味岡 洋一 新潟大学, 医歯学系, 教授 (80222610)
池内 浩基 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (80319863)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 潰瘍性大腸炎 / 腫瘍 / 分子生物学 / 内視鏡的切除 / 鋸歯状病変 |
研究開始時の研究の概要 |
潰瘍性大腸炎関連腫瘍に対する内視鏡的な範囲診断や深達度診断は未確立であるため、その内視鏡的切除の適応も未確立である。また内視鏡的切除の好適応となる散発性腺腫や鋸歯状病変と潰瘍性大腸炎関連腫瘍の鑑別も未確立であり、不適切な外科手術や内視鏡的切除が日常臨床で施行されている可能性がある。 潰瘍性大腸炎関連腫瘍の内視鏡的切除の適応確立による適正な手術回避というunmet needsに対し、臨床的あるいは分子生物学的アプローチによる解析で、根拠となるデータを創出し、また診断アルゴリズム作成などにより臨床現場に適正な内視鏡診断を普及させることを目的とする。
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研究実績の概要 |
潰瘍性大腸炎関連腫瘍の内視鏡的切除例および外科切除例の検体集積、また対照となる散発性大腸腫瘍および鋸歯状病変の内視鏡的切除検体の集積、と一部の解析を行っていたが、研究代表者の施設異動予定があり、遅延が生じた。こうした病変の病理学的検討を免疫組織学的検討や分子生物学的検討については、分子生物学的検討の手法の課題が一部克服できたが、同様に研究代表者の異動予定で遅延が生じた。 潰瘍性大腸炎関連腫瘍性病変の診療アルゴリズムは、一部共著者間で生じた意見の差異についてコンセンサスを得、欧米のKey Opinin Leaderの意見も参考に改訂し、論文投稿作業中である。 潰瘍性大腸炎関連腫瘍は治療に対する難治例で腸管炎症の安定した鎮静化が困難な症例に好発することが知られているが、一方で内科的治療抵抗の要因としてサイトメガロウイルス感染症の合併が知られている。両者の関連に関する検討を継続し、大腸粘膜局所および血中のサイトメガロウイルス感染、またそれらをpromoteする可能性がある生物学的製剤や免疫調節剤など免疫抑制的治療の免疫抑制の程度に関連する指標(生物学的製剤血中濃度や免疫調節剤の代謝物濃度など)も併せて検討を行っており、現状の症例数で予備的解析を行っている。 難治性炎症性腸疾患における MEFV遺伝子変異例と潰瘍性大腸炎関連腫瘍の検討についても症例の集積を進めており、概ね可及的に症例が集積できたため、今後、解析を行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初予定していた分子生物学的検討の手法に問題点が見つかったことに加え、研究代表者の施設異動予定が影響した。しかし、潰瘍性大腸炎関連腫瘍性病変の診療アルゴリズムは論文投稿の運びとなり、潰瘍性大腸炎関連腫瘍とサイトメガロウイルス感染症やMEFV遺伝子変異例との関連を継続して行っている。
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今後の研究の推進方策 |
1)研究代表者が施設異動するため、移動先での倫理委員会申請含め、対応を検討している。2)分子生物学的検討の手法は代替法の確立を図る。3)潰瘍性大腸炎関連腫瘍性病変の診療アルゴリズムの論文アクセプトを目指す。4)潰瘍性大腸炎関連腫瘍とサイトメガロウイルス感染症やMEFV遺伝子変異例との関連については、予備的検討で有意なデータが得られれば、論文投稿を行う。
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