研究課題/領域番号 |
21K07930
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
菊田 和宏 東北大学, 医学系研究科, 非常勤講師 (80420024)
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研究分担者 |
濱田 晋 東北大学, 大学病院, 助教 (20451560)
正宗 淳 東北大学, 医学系研究科, 教授 (90312579)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 慢性膵炎 / 早期慢性膵炎 / 栄養 / 内外分泌相関 |
研究開始時の研究の概要 |
慢性膵炎の多くは非可逆性であり、その予後の改善のためには早期診断法の確立が喫緊の課題である。本邦では世界に先駆けて早期慢性膵炎の診断基準が示されたが、診断精度の改善が課題である。現在まで、慢性膵炎の早期診断に役立つバイオマーカーは知られていない。本研究は、一般臨床での診断を念頭に、低侵襲かつ外来での内視鏡検査で可能な方法で、慢性膵炎早期診断のバイオマーカーを検出することを目指す研究である。
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研究実績の概要 |
2022年度は、分子生物学的解析に用いるために、慢性膵炎の診療上の必要性から膵液ドレナージ(ENPD)を行った場合の排液(膵液)の収集を進めた。早期慢性膵炎の臨床像については、観察研究の計画に基づき、症例の登録を継続し経過観察中である。高齢者慢性膵炎における疼痛管理については、高齢での疼痛発症が少ないこと、侵襲的治療が行われることが少ないこと、高齢で疼痛を発症した場合、病悩期間が短い可能性があることを論文報告した。アルコール性慢性膵炎については、特発性慢性膵炎に比べて、飲酒のみならず喫煙率が高く、アルコール性肝障害やアルコール依存症、不眠症、慢性閉塞性肺疾患などの併存疾患の頻度が異なることを論文報告した。慢性膵炎患者の栄養摂取状況については、脂質摂取量の低下が総エネルギーおよび蛋白質、炭水化物の摂取量の低下と関連していることを明らかにした。また、慢性膵炎における栄養摂取不足による低体重の診断に簡易型自記式食事歴法質問票による評価が有用であることを報告した。慢性膵炎患者における飲酒量については、習慣的な喫煙や運動実施頻度、食習慣などの生活習慣と関連していること、睡眠で休養が十分にとれていないことと関連していることを報告した。また、遺伝子型による慢性膵炎の臨床像や慢性膵炎におけるサルコペニアの臨床的特徴、炎症性腸疾患患者における膵炎の重症度について検討し、急性膵炎診療の実態について、診療ガイドライン改訂前後の比較を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
十二指腸粘膜を用いた検討については、予備的検討の結果、研究計画の変更が必要となり、新規の症例登録が遅れている状況である。
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今後の研究の推進方策 |
十二指腸粘膜を用いた検討については研究計画の変更を進めている。膵液を用いた検討については引き続き検体の収集を進めていく。それと平行して、リアルワールドデータを用いた検討を進めていく。
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