研究課題/領域番号 |
21K07948
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022-2023) 大阪市立大学 (2021) |
研究代表者 |
藤原 靖弘 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 教授 (40285292)
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研究分担者 |
古株 彰一郎 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (30448899)
細見 周平 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 講師 (60554938)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 味覚受容体 / 脂肪肝炎モデル / 薬剤性腸炎モデル / 腸炎モデル / Tas1r3 / 栄養吸収 / 炎症発癌 / 炎症性腸疾患 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、味覚受容体の腸管の恒常性維持における役割を明らかとすることを目的とする。味覚受容体の一つであるTAS1R3受容体の腸管上皮特異的ノックアウトマウスモデルを用いて、腸炎モデルにおける機能解析、また、炎症発癌モデル・非炎症発癌モデル(APCMin/+マウス)の解析から発癌・癌進展などへの影響も明らかにする。さらにTAS1R3受容体のagonist・antagonistの臨床応用に向けた研究を行い、腸管の炎症性疾患・大腸癌への新規治療薬を探索する。
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研究成果の概要 |
腸管上皮特異的Tas1r3欠損マウス(Tas1r3ΔIEC)と対照マウス(WT)を高脂肪高コレステロール食(HFCD)で8週間飼育し、肝疾患を評価した。Tas1r3ΔIEC HFCD群は脂肪滴沈着や中性脂肪(TG)含有量がWT HFCD群より低く、CYP2E1およびAlox15 mRNAの発現も低かった。また、腸炎モデルでは、DSS誘発大腸炎で差はなかったが、インドメタシン誘発小腸炎でTas1r3ΔIEC群はWT群より炎症が軽度で、炎症性サイトカインの発現も低かった。本研究結果から、味覚受容体が代謝性疾患や腸炎の新規治療ターゲットとしての可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
腸管上皮特異的な味覚受容体(Tas1r3)欠損マウスを用いた基礎的研究により、味覚受容体の代謝異常関連疾患における役割の理解や、また、薬剤誘発腸炎マウスモデルにおける味覚受容体の役割についても新規知見が得られた。糖質や各種アミノ酸の味覚受容体を介した代謝異常関連疾患や炎症性腸疾患への新規治療薬の探索につながる研究成果を得られた。また、人工甘味料の肝疾患・腸疾患への影響の理解にもつながる結果であった。
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