研究課題/領域番号 |
21K07951
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
|
研究機関 | 国立研究開発法人国立がん研究センター |
研究代表者 |
青木 一教 国立研究開発法人国立がん研究センター, 研究所, 分野長 (60270675)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
|
キーワード | 膵がん / 腫瘍微小環境 / がん関連線維芽細胞 / 制御性T細胞 / がん関連間質線維芽細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、Activin A を中心としたCAFとTregの相互作用機序の解明を進め、その関連を阻害することにより免疫抑制環境を抗腫瘍性に変えることを目的とする。具体的には、膵がんの臨床試料を用いて、CAFの多様性・不均一性と免疫学的特徴を明らかとし、Activin A+CAFがTregの分化・増殖・活性化に及ぼす作用機序を解明、さらに、Activin A阻害剤の腫瘍免疫誘導効果と免疫チェックポイント阻害剤等との相乗的抗腫瘍効果を検討する。膵がんに対する効果的な免疫療法の開発は膵がんの治療体系を大きく変革することにつながる。
|
研究成果の概要 |
免疫チェックポイント阻害剤は膵がんに対しては有効性を示せない。その原因は、膵がんが強固な免疫抑制微小環境を構築していることによる。本研究では、間質細胞を含めた免疫抑制ネットワーク機構の解明を進め、腫瘍内のがん関連繊維芽細胞(CAF)が制御性T細胞を誘導する機序を明らかとした。また、活性化しているCAFではTregが多いことも見出した。これらの成果は、膵がんに対する新しい治療開発に結び付く可能性がある。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
膵がんは日本人のがん死因の4位を占め5年生存率は10%程度と低く、その理由の一つとして有効な治療法が少ないことがあげられる。免疫チェックポイント阻害剤も膵がんに対して効果を発揮しないため、新たな治療法を開発することが必要である。本研究では、膵がんの免疫抑制機構の一端を明らかとし、それに基づいて有望な治療標的を同定した。本研究成果は、将来的に免疫療法の開発に結び付く可能性があり、膵がんの治療体系に大きなインパクトがある。
|