研究課題/領域番号 |
21K07952
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
桂田 武彦 北海道大学, 大学病院, 助教 (90507592)
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研究分担者 |
山本 幸司 旭川医科大学, 医学部, 特任助教 (70608322)
大西 俊介 北海道大学, 薬学研究院, 教授 (10443475)
武井 則雄 北海道大学, 医学研究院, 助教 (50523461)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 羊膜MSC / HSPB6 / エクソソーム / 炎症性腸疾患 / 羊膜MSC由来エクソソーム |
研究開始時の研究の概要 |
これまでに我々は、複数の炎症性疾患動物モデルを用いて羊膜MSCの病態改善効果を明らかにしてきた。しかしながら、これまで羊膜MSCに由来するどのような物質がさまざまな炎症性疾患の病態を改善しているのかの詳細は明らかにされていない。本研究では、羊膜MSCから多量に産生されるHSPB6陽性エクソソームならびにHSPB6欠損エクソソームを樹立し、それらエクソソームを用いた抗炎症効果の詳細を細胞実験ならびに炎症性腸疾患誘導性動物モデルを用いて検証する。これらの検証実験を踏まえ未だ適切な治療法がないヒト炎症性腸疾患に対する臨床応用への基盤を整える。
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研究成果の概要 |
研究代表者らは、これまで不明であった羊膜MSCから産生されるエクソソーム内に存在する新たに抗炎症因子としてHSPB6を同定した。また、遺伝子改変技術によりHSPB6過剰発現ならびに欠損エクソソームを作成し、HSPB6発現エクソソームの抗炎症効果を細胞実験により明らかにした。さらに、腸炎マウスモデルを用いて、HSPB6発現エクソソームを投与したところ、腸管における炎症性サイトカインの発現は低下していたが、炎症性細胞の浸潤や病理学的なスコアリングでは、有意な改善効果は認められなかった。今後、HSPB6発現エクソソームの投与量を含めたさらなる検証が必要と考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
研究代表者らは、複数の細胞を用いた検討により、羊膜MSCのみからHSPB6陽性エクソソームが大量に産生され、それが強い抗炎症効果を発揮することを世界に先駆けて明らかにしており、現在までに国内外を含め類似する研究はなされていない。 研究代表者らは、この羊膜MSCで特異的に産生されるHSPB6陽性エクソソームの抗炎症効果の検討を詳細に解析することで、 未だ不明である炎症性腸疾患に対する新規治療薬の開発を世界に先駆けて実施する予定であり、学術的独自性ならびに創造性の高い研究であると考えられる。
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