研究課題/領域番号 |
21K07999
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
|
研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
鈴木 裕也 山形大学, 医学部, 客員研究員 (90899692)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 膵管内乳頭粘液性腫瘍 / 膵管内乳頭粘液腫瘍 / IPMN / cell free DNA / cf DNA / 壁在結節 |
研究開始時の研究の概要 |
IPMNは前癌病変とされる膵腫瘍疾患であり、手術適応が精力的に研究される重要な膵疾患である。国際ガイドラインでは壁在結節が手術適応の項目の1つとして重要とされる。分枝型IPMNは浸潤癌または高度異型を予測する壁在結節のカットオフ値が5mmとされるが、主膵管型IPMNはカットオフ値の見解がまだない。実臨床では5mmを越えた壁在結節を有するIPMNが切除後に低異型度しか認めない症例も多数認める。 本研究はIPMNの膵液からcfDNAを抽出し、癌遺伝子パネルを用いてゲノムシーケンスを施行し、得られた内科的データで壁在結節を伴うIPMNを分子病理学的に画像所見と病理組織学的な悪性度の関連性を解析する。
|
研究成果の概要 |
膵管内乳頭粘液腫瘍の症例を約30例ほど収集し、内視鏡治療(ERP)中に採集した膵液・血液、手術症例においては術中検体から採集した嚢胞液と手術標本よりDNAを抽出。臨床データと次世代シーケンサーの解析結果を組み合わせてIPMNの結節径と遺伝子変異、悪性度の関連性を解析した。主膵管径が太い症例でERP関連膵液のDNA収量が多い傾向がある、KRAS遺伝子変異陽性率、GNAS遺伝子変異陽性率がFFPEや手術標本関連膵液と比較するとERP関連膵液で陽性率が低い傾向であることなどを解明した。IPMNの結節径と遺伝子変異、悪性度の関連性に関しては、ある遺伝子で有意差はないが、一定の傾向があるものを認めた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
膵癌という社会的要請の高い癌腫の前癌病変であるIPMNは今後も重要性を増すと考える。その中で内科的に得られる検体を用いた遺伝子解析の結果は、この疾患の研究界隈の知見の蓄積として、他の研究者にも有用と考える。IPMNの研究が進むことは、未だ膵癌という進行がんには有効な治療方法がなく、早期発見も困難な癌腫に関する有意義な事と考え、社会的意義が生じたものと認識している。
|