研究課題/領域番号 |
21K08015
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 東海大学 (2022-2023) 慶應義塾大学 (2021) |
研究代表者 |
井上 詠 東海大学, 医学部, 准教授 (00232546)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 大腸癌検診 / AI / メタボリック症候群 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では大腸癌発生に生活習慣、とくに内臓脂肪肥満が関連することに着目し、まず、脂肪組織が産生するさまざまなアディポサイトカインの大腸癌発癌への関与を明らかとする。大腸癌発癌に関与するアディポサイトカインを臨床因子、臨床検査データと統合した大腸腫瘍発生リスクを個人ごとにプロファイリングし、人工ニューラルネットワーク(いわゆるAI)を用いて大腸腫瘍発生の予測モデルを作成する。大腸内視鏡検査対象をハイリスクな集団に絞り込むことにより、効率的な大腸腫瘍早期診断が可能となり、大腸癌死亡の抑制が期待される。
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研究成果の概要 |
本邦で大腸がんの発生、死亡が増加しており、生活習慣、メタボリック因子との関連 が示唆されている。今回の研究では前癌病変と考えられている腺腫性病変の発生をターゲットとして、人間ドック における健診データを用いてそのリスク因子について検討を行った。 症例中11.8%に大腸腺腫性病変(CRN)を認め、24.4%がメタボリック症候群(Mets)に該当し、Metsと CRNは有意に相関していた。多変量解析で、年齢、喫煙、飲酒、肥満、高血圧、脂質異常が独立したリスク因子で あった。 今回の検討により、加齢、メタボリック要因、喫煙・飲酒習慣が大腸腫瘍発生に対するリスク因子である可能性が明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本邦における大腸癌の発生と生活習慣との関係性について明らかにすることで、①予測モデルを作成することにより大腸癌ハイリスク群を絞り込み、大腸内視鏡による効率的な大腸癌スクリーニングシステムが確立され、より治療可能な段階での早期発見が期待される、②どのような生活習慣に留意すべきかが明らかとなり、長期的に生活習慣の是正を具体的に指導することにより大腸癌発生を抑えることが可能となる。以上の2点から日本における大腸癌の死亡率、罹患率を低下させることが期待される。
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