研究課題/領域番号 |
21K08022
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
金古 善明 群馬大学, 医学部, 客員教授 (60302478)
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研究分担者 |
中島 忠 群馬大学, 医学部, 客員准教授 (40510574)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 発作性上室頻拍 |
研究開始時の研究の概要 |
右房三尖弁輪(RAFWTA)からは発生する心房頻拍やRAFWTA前壁側あるいは下壁側に伸展する遅伝導路の亜型を介する房室リエントリー性頻拍は、RAFWTAに存在する房室結節類似組織である房室輪を共通の不整脈源性基質とする頻拍症群である可能性がある。 本研究の目的は、 1)RAFWTAを基質とする頻拍症群の共通する電気生理学的・解剖学的特性を明らかにし病因論的に統括する新たな頻拍概念を房室輪関連頻拍として提唱する。 2)房室輪関連頻拍の新たな電気生理学的鑑別診断法を構築する。 3)房室輪を電気生理学的・解剖学的指標に基づいて標的とするより簡便なカテーテルアブレーション法を開発する。
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研究実績の概要 |
本研究では、発作性上室性頻拍症のなかでも、三尖弁輪を伸展する遅伝導路を介する房室結節リエントリー性頻拍及び三尖弁輪起源の心房頻拍の電気生理学的特徴を明らかにし、新たな電気生理学的診断法、アブレーション治療法を開発、さらにこれらを房室弁輪部頻拍と包括する頻拍概念を提唱することを目的としている。我々はこの1年間に順調に症例の蓄積を行い、本頻拍のsuperior type fast-slow AVNRT総計20例、inferolateral type fast-slow AVNRT総計7例、心房頻拍計総計7例の症例を経験した。 我々は今回新たな電気生理指標を見出し、国際英文誌(Pacing and Clinical Electrophysiology)にアクセプトすることができた。概要は、fast-slow AVNRT及び心房頻拍に共通して観察しうる心室刺激後のV-A-A-V反応の両頻拍間の違いを見出し、鑑別診断に応用した。これによりより一層の診断精度の向上が期待できる。 さらに国際誌Reviews in Cardiovascular MedicineのGuest editorをつとめる機会を得て「Clinical electrophysiology: diagnosis and treatment」と題した特集号を編集し、このなかで、房室弁輪部頻拍(AV ring tachycardia)との新たな頻拍概念を提唱し、今回の研究成果に基づいてその診断方法、治療方法について概説した(Rev. Cardiovasc. Med. 2022, 23(11), 369; https://doi.org/10.31083/j.rcm2311369)。
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