研究課題
基盤研究(C)
グルタチオンは肝臓における有害物質の抱合・解毒という古典的な役割だけでなく、細胞内と細胞外で局在を変えることで、細胞および臓器単位での恒常性を維持していることが報告されている。そのため、心臓においてもグルタチオンの細胞内外の分布を基盤に、心筋細胞とそれ以外の細胞とが密に連携し、心筋細胞の品質が維持される可能性がある。特に、虚血再灌流時などの細胞内の極度のストレス状態を細胞外に伝える警告シグナルの働きの可能性が示唆される。虚血再灌流障害におけるグルタチオンの生理的意義を解明し、虚血再灌流障害の新たな治療戦略の開発を目指す。