研究課題/領域番号 |
21K08051
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
加藤 克 鳥取大学, 医学部, 講師 (40467709)
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研究分担者 |
三明 淳一朗 鳥取大学, 医学部, 准教授 (40372677)
岡村 昌宏 鳥取大学, 医学部附属病院, 助教 (90868275)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 性ホルモン / 心房細動 / 性腺機能 / 老化 |
研究開始時の研究の概要 |
心房細動は脳塞栓や心不全のリスクであり、男性が女性に比べ多い。女性は閉経後に女性ホルモンが低下し、心房細動発症率が増加する報告はあるが、男性の性ホルモンと心房細動の関係については不明である。男性の心房細動患者において有意に女性ホルモン量が多いという新知見を得た。男性も女性も心房細動リスクは性ホルモンの影響を受ける可能性があり、性ホルモンバランスの視点からは、女性は男性化することで、逆に男性は女性化することがそのリスク上昇につながると考えた。このため、本研究は、心房細動と性差、性ホルモンの関係について比較検討し、AF動物モデルを用い、性腺機能の老化と心房細動発症の関連の解明することである。
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研究実績の概要 |
心房細動は脳塞栓や心不全のリスクであり、男性が女性にくらべ多い。女性は閉経後に女性ホルモンが低下し、心房細動発症率が増加するとの報告がある。一方、男性ホルモンと心房細動の関係について、臨床的検討はほとんどされていない。本研究は、心房細動と性差、性ホルモンの関係について比較検討し、さらなる機序解明のため心房細動動物モデルを用いて、性ホルモンの影響を検討し、性腺機能の老化と心房細動発症の関連を明らかにする。 65歳以上の男性と女性の比較では、女性ホルモン量は女性に比べ男性において有意に多かった。心房細動患者と非心房細動患者の2群間での血中性ホルモン量の比較検討を行った。2群間の血中性ホルモン量の比較検討では、男性の心房細動患者において有意に女性ホルモン量が多いという新知見を得た。これまでのデータを論文化し、英文雑誌に投稿したが、採択されなかったため、非心房細動患者数を増やして(男性75例、女性75例)再度検討を行い同様の結果であった。対象患者を増やしたデータに関しての論文を作成中である。 麻酔下のラットの食道内から心房ペーシングにより誘発された心房細動の持続時間の計測検討では、女性ホルモンを投与した群と非投与群での誘発された心房細動持続時間の検討については結果がでていない。女性ホルモン量を調整し、ラットに経食道心房ペーシングによる心房細動の誘発性の検討が必要であるが、行うことはできなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
心房細動患者例(男性100例、女性100例)と非心房細動患者(男性50例、女性50例)での血中FSH、LH、男性ホルモン、女性ホルモン(E2)等を測定し、心房細動と性ホルモンの因果関係を検討した。女性では、心房細動発症と性ホルモンの因果関係は認めなかった。男性の心房細動患者において有意に女性ホルモン量が多く、多変量解析でも予測因子の一つとなった。これまでのデータを論文化し、英文雑誌に投稿したが、採択されなかったため、非心房細動患者数を増やして(男性75例、女性75例)再度検討を行い、同様の結果であった。麻酔下のラットの食道内から心房ペーシングにより誘発された心房細動の持続時間の計測検討は、女性ホルモンを投与した群と非投与群での誘発された心房細動持続時間の検討については有意な結果がでていない。前半の論文化は作成中であるが、実験に関しては結果が出ておらず、本研究の進行はやや遅れていると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
これまでのデータを論文化し、英文雑誌に再投稿予定。ラットの食道内に電極カテーテルを留置し、心房ペーシングにより誘発された心房細動の持続時間を計測検討する実験については、女性ホルモン量を調整し検討する必要がある。
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