研究課題/領域番号 |
21K08052
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
三好 亨 岡山大学, 大学病院, 講師 (70444651)
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研究分担者 |
中村 一文 岡山大学, 医歯薬学域, 准教授 (10335630)
米澤 朋子 岡山大学, 医歯薬学域, 助教 (30304299)
片野坂 友紀 金城学院大学, 薬学部, 准教授 (60432639)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 大動脈解離 / メカノバイオロジー / メカノセンサーTRPV2 / マウス大動脈解離モデル / 細胞外マトリックス分解 |
研究開始時の研究の概要 |
胸部大動脈解離は大動脈中膜が突然破断する疾患であるが、その病態はほとんど解明されていないため、発症予測や進行阻止は困難である。申請者らは、これまでの研究で大動脈瘤・解離の進展にインテグリンや接着因子が関与することを報告してきた。一方で、血管壁にかかるずり応力や伸展刺激などのメカニカルストレスが大動脈解離に重要であることが示唆されており、大動脈平滑筋での発現が確認されているメカノセンサーTRPV2 (transient receptor potential vanilloid 2)が重要な役割を担うのではないかとの着想に至った。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、ヒト胸部大動脈解離組織およびマウス胸部大動脈解離モデルの両方からTRPV2の分子動態について検討し、大動脈解離におけるメカノバイオロジー機構を解明することである。大動脈解離マウスモデルでは、コントロールにおける発生率は約80%と高率であった。しかし、血管平滑筋におけるTRPV2の発現が欠損したマウスでは、コントロールマウスに比べて大動脈解離の発現頻度が低いことが分かった。大動脈における遺伝子発現の違いを解析すると、TRPV2に関連するシグナルの重要性が明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
胸部大動脈解離は大動脈中膜が突然破断する疾患であるが、その病態はほとんど解明されていないため、発症予測や進行阻止は困難である。本研究において、大動脈解離発症におけるメカノセンサーであるTRPV2の重要性が明らかとなったことが、学術的な意義と考える。本結果は、大動脈解離の発症機構を解明していくうえで重要な知見となる。社会的意義としては、今後TRPV2もしくはその関連分子を標的とした治療戦略を開発することで、大動脈解離の新規発症予防戦略の開発つながる可能性があると考えられる。
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