研究課題/領域番号 |
21K08081
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
宇都宮 裕人 広島大学, 医系科学研究科(医), 助教 (10778492)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2023年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 心房細動 / 三尖弁閉鎖不全症 / 僧帽弁閉鎖不全症 / 三次元経食道心エコー / 運動負荷心エコー / 右室機能 / リモデリング / 心臓弁膜症 / 経カテーテル心筋焼灼術 |
研究開始時の研究の概要 |
長期持続性心房細動への経カテーテル的心筋焼灼術による洞調律化は,心房・弁輪の逆リモデリングと逆流減少をもたらすと仮定し,前向き研究を行う。対象は長期持続性心房細動に対し経カテーテル的心筋焼灼術を予定する患者で,経胸壁および三次元経食道心エコー検査を術前と1年後に施行し,心房容積・房室弁形態・逆流重症度を評価する。その目的は,①術後の心房・弁輪縮小と逆流量減少の相関関係に関して,洞調律維持群と心房細動再発群で比較する,②洞調律維持群において心房逆リモデリングを得るための術前心房容積のカットオフ値を明らかにする,③心房細動再発群において心房性弁膜症が早期進行するリスク因子を検索する事,である。
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研究実績の概要 |
心房細動症例で三次元経食道心エコーを施行した症例のデータベース整備を進め,後ろ向き解析を行った。 ①心房性機能性三尖弁閉鎖不全症のメカニズムに関する検討 持続する心房細動に起因する右房リモデリング,後尖優位の弁輪拡大,後尖の不十分な代償性延長が心房性機能性三尖弁閉鎖不全症の発症のメカニズムとして重要であることが示唆された。本研究はJournal of the American Society of Echocardiography誌 (IF: 6.50)へ掲載された。 ②超重症三尖弁閉鎖不全症の予後因子に関する検討 64例の重症TRに対し3D経食道心エコー図と運動負荷心エコー図検査を施行した. 前者からは医工連携によって新規作成した専用ソフトウェアを用いて接合ギャップの解剖学的逆流弁口面積 (3D-AROA) を測定した。後者では各ステージで三尖弁輪収縮期移動距離 (TAPSE) および推定収縮期肺動脈圧 (SPAP) をプロットし,右室収縮予備能の指標としてTAPSE/SPAP slopeを計測した。フォローアップ (中央値559日) 中に31%が死亡し,累積生存率は1年で82%,2年で68%だった. Cox回帰分析にて,年齢・性別・腎機能・浮腫の有無・運動耐容能で補正後も,3D-AROAおよびTAPSE/SPAP slopeが予後関連因子として選択された.超重症TRの治療に当たっては逆流重症度,右室収縮予備能,肺循環動態,体うっ血所見などを加味した総合的判断が求められることが示唆された.本研究はEuropean Heart Journal: Cardiovascular Imaging誌(IF: 6.20)へ掲載された。 次いで心房細動罹病期間と右房右室および三尖弁リモデリングとの関連を検討する研究を施行しており,論文投稿間近である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
心房細動症例で三次元経食道心エコーを施行した症例のデータベース整備は順調に進んでいる。後ろ向き検討から,心房性機能性三尖弁閉鎖不全症の機序に関する検討を施行し論文化した。前向き介入研究の実施に向けて研究プロトコルの精査を進め,多施設研究の共同施設の策定と倫理委員会での審査を並行して進める。
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今後の研究の推進方策 |
心房性弁膜症の詳細な機序を明らかにした上で,前向き研究のステップに進める。 具体的には,①心房性機能性僧帽弁閉鎖不全症の多様な機序を明らかにすべく後ろ向きデータ解析を進める。②心房性機能性三尖弁閉鎖不全症については,今回の検討で逆流発症メカニズムを示すことができたので,その手前の段階,すなわち心房細動罹病期間と弁輪形態の変化の関連について,発作性心房細動と持続性心房細動群に分けて精査を進める。 これらの検証を行った上で,経カテーテル的心筋焼灼術による洞調律化が弁輪および心房のリバースリモデリングをもたらすかに関する前向き研究の実施に向けて動いていく。
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