研究課題/領域番号 |
21K08089
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 東京医科大学 |
研究代表者 |
稲垣 夏子 東京医科大学, 医学部, 准教授 (10424368)
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研究分担者 |
林 丈晴 東海大学, 医学部, 教授 (90287186)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2025年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 肥大型心筋症 / 拡張相肥大型心筋症 / 心室中部閉塞型肥大型心筋症 / 若年発症型肥大型心筋症 / RBM20 / ハイリスクグループ / 心室中部閉塞性肥大型心筋症 |
研究開始時の研究の概要 |
一般的な肥大型心筋症:HCMや予後は悪くはないと報告されている心尖部肥大型心筋症:APHの中から、心内腔が拡大するハイリスク群のHCMであるapical aneurysm/MVO、D-HCMを抽出し、原因遺伝子変異、ウィルス感染、血行動態の観点から体系的に原因を検索し、ハイリスク群HCMに特徴的な病因変異や新規原因遺伝子、感染した特徴的なウィルス、圧較差を中心とした血行動態との関連について検討を行う。ハイリスク群HCMを「原因遺伝子変異」、「ウィルス感染」、「血行動態」という3つの観点で検討することで、遺伝子解析データを指標とした診療の有用性の確率、病態形成機序の解明や予防、治療法に繋げる。
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研究実績の概要 |
(1)肥大型心筋症(hypertrophic cardiomyopathy:HCM)の中でもハイリスク群である心室中部閉塞型肥大型心筋症(mid-ventricular obstruction:HCM-MVO)患者、連続34症例に対し、心筋症関連遺伝子67遺伝子解析を行った。その結果、HCM-MVO 患者の44%で病的バリアントを同定したが、主要なサルコメアをコードするHCM関連遺伝子に病的バリアント保有する患者はわずか21%であった。一方でサルコメ遺伝子以外の遺伝子に病的バリアントを保有する患者は18%であり、通常のHCMとは異なる要因で病態を形成していることが示唆された。そのため、解析症例数を38症例に増やし、HCM-MVO全エクソーム解析を行い、MVO-HCM家族例の全エクソーム解析結果と比較を行った。その結果、原因遺伝子と考えうるいくつかの候補遺伝子が同定された。今後は家系解析を含め、原因遺伝子の絞り込み、機能解析を行うこととする。 (2)HCMは心臓突然死の代表疾患である。若年発症HCMで、蘇生成功症例に対し、全エクソーム解析、並びに家系解析を行うことで、新規病的バリアントを同定し、報告を行った。(DOI:10.1038/s41439-024-00272-1) (3)前年度、拡張型心筋症の原因遺伝子であるRBM20のホットスポットに病的バリアントが同定された家系において家系解析を行い、同病的バリアントで拡張相HCMの表現型を呈する家系員の報告を行っている。同家系解析において、全エクソーム解析を行うことで、表現型の違いに関与する遺伝子の検討を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
HCMハイリスク群の症例登録、網羅的遺伝子解析に関しては概ね順調に進めることができている。
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今後の研究の推進方策 |
研究実績の概要に記載した(1),(2)に関して行った、網羅的遺伝子解析結果からHCMハイリスク群に関与する疾患関連遺伝子の絞り込みを行い、疾患との関連性を機能解析を行うことで検討を行う。
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