研究課題/領域番号 |
21K08135
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
藍 智彦 順天堂大学, 医学部, 教授 (00570128)
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研究分担者 |
牧山 武 京都大学, 医学研究科, 特定講師 (30528302)
大野 聖子 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究所, 部長 (20610025)
森 周介 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 助教 (20362072)
山崎 大樹 国立医薬品食品衛生研究所, 薬理部, 室長 (40467428)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 心筋症 / z-ライン / TCAP / RBM20 / TTN / iPS細胞 / 遺伝子変異 / モデル / 拡張型心筋症 / 疾患遺伝子関連 / 遺伝子検査 / 機能実験 |
研究開始時の研究の概要 |
拡張型心筋症(DCM)は、心不全や突然死の原因疾患である。DCMの原因は遺伝子の変異によるとされている。DCMの遺伝子検査も実施されているが、原因遺伝子変異は、発見される遺伝子変異の約15%程度であり、多くの遺伝子変異の病的意義は不明である。本研究では、検出頻度の高いRBM20遺伝子に着目して、ヒトiPS細胞DCMモデルを用い、検出された遺伝子変異が、心筋細胞の働きに影響を及ぼすかを検証する。この研究の成果は、今後増加すると予測されるDCM遺伝子検査結果の解釈や予後予測に貢献すると期待される。
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研究実績の概要 |
ヒトiPS細胞(iPSC)に様々な心筋症関連遺伝子変異を、ゲノム編集法を用いて組み込む作業を行っている。2022年度は、正常のヒトiPSCを用いて2次元心筋シートを作成し、電気的興奮(活動電位)やCa2+波の計測に成功した。2023年度は、拡張型心筋症の関連遺伝子として、RBM20遺伝子が制御する骨格タンパクタイチン(TTN)のアダプターの役割を担うTCAP遺伝子変異をヒトiPS細胞からノックアウトし、分化した心筋細胞でどのような影響が出るかを調査した。まず、新しく開発された二次元収縮計測装置で、収縮力を計測したところ、正常心筋細胞に比し、TCAP遺伝子をノックアウトした心筋細胞で収縮能の低下を認めた。また、Ca波を測定したところ、不整脈と同様の異常興奮波を認めた。以上より、TCAPを始めとする心筋Z-ラインに関連するタンパクは心筋症と関連すると考えられる。引き続き、RBM20、TCAPを始め様々な遺伝子の変異をiPSCに組み込んでいる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
COVID-19による実験室の閉鎖や使用制限、ウクライナ戦争、中東紛争などによる世界的な流通の混乱により、試薬や培地が入手できず、当初の予定より2-3年計画に遅延を生じている。
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今後の研究の推進方策 |
試薬や培地を入手し、実験を継続するしか方策はない。また、新しく発見したTCAP遺伝子異常は、拡張型心筋症の関連遺伝子であり、また比較的ゲノム編集が行いやすく、RBM20の変異を組み込む作業を続けながら実験を遂行していく。
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