研究課題/領域番号 |
21K08146
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
|
研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
奥村 俊介 旭川医科大学, 医学部, 助教 (10516339)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
中途終了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
|
キーワード | ミトコンドリアDNA / 肺炎 / 間質性肺炎 / 肺線維症 |
研究開始時の研究の概要 |
ヒト肺細胞株、マウス肺炎・肺線維症モデルを用いて、ミトコンドリアDNAにおけるダメージ関連分子パターンの機能を評価する。遺伝子発現解析、質量分析・タンパク発現解析を行い、ミトコンドリアDNAが作用するシグナル経路を特定する。薬剤スクリーニングパネルを用いて、ミトコンドリアDNAによる肺傷害を阻止するような薬剤を評価する。 臨床観察研究を行って、肺炎・肺線維症患者から血液と呼気を採取してDNAを抽出し、遺伝子発現解析により、ミトコンドリアDNAの発現レベルを評価する。
|
研究実績の概要 |
肺炎におけるミトコンドリアDNAの機能解析を行う研究を実施した。臨床研究では、間質性肺炎患者の血液検体からミトコンドリアDNAを抽出して、その発現量を疾患別に検証したところ、間質性肺炎患者の肺炎パターンと血液中のミトコンドリアDNA量に明らかな関係性は認めなかった。また、既存の血液検査(KL-6、SP-D)、呼吸機能検査の所見と血液中のミトコンドリアDNA量の発現量の関連を検証したが一定の傾向は認められなかった。血液中のミトコンドリアDNA発現量は内服薬、患者の合併症など基礎疾患の肺炎以外によっても数値が変動しうる項目であることが考察された。このため、新たな研究手法として、患者呼気凝縮液検体のミトコンドリアDNA発現量あるいは気管支肺胞洗浄液中のミトコンドリアDNA発現量を比較検証する次の研究ステップへ進行することとなった。本研究では、患者臨床検体のミトコンドリアDNA発現量を効率良く測定できる測定系を確立することができた。 基礎研究では、正常ヒト線維芽細胞株から抽出したミトコンドリアDNAを、正常ヒト肺線維芽細胞・ヒト肺胞上皮細胞へ投与して機能解析を行なった。細胞株から抽出されるミトコンドリアDNA量が微量であるため、十分なミトコンドリアDNA量を細胞株へ曝露することができず、細胞増殖能の変化を検証する段階に留まった。この問題を解決するため、抽出したミトコンドリアDNAを複製する実験手法に着手している。
|