研究課題/領域番号 |
21K08150
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
際本 拓未 筑波大学, 医学医療系, 講師 (80724773)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | HAS2 / ヒアルロン酸 / 喘息 / COPD / IL-17 / 小胞体ストレス応答 / 小胞体ストレス |
研究開始時の研究の概要 |
HAS2及び高分子量ヒアルロン酸が小胞体ストレス応答異常やTreg/Th17不均衡等によりIL-17優位の病態を形成することで喘息やCOPDといった炎症性肺疾患の重症化・難治化を形成するメカニズムをHas2欠損マウス等を用いて検証する。その成果は、HAS2異常に伴う炎症性肺疾患患者群の病態解明、抗IL-17抗体治療の有効性の検証、全身合併症の合併リスク評価といった臨床応用へと展開する基盤となる。
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研究成果の概要 |
本研究は、当研究室が独自に発見した喘息感受性遺伝子HAS2の異常が、難治性の慢性好酸球性気道炎症病態を形成するメカニズムを、HAS2欠損マウスを用いて検証した。その結果、マウスの慢性好酸球性気道炎症病態下においてHas2機能異常が好酸球性気道炎症の重症化、杯細胞過形成といった気道リモデリングの悪化、小胞体ストレス応答の障害をもたらし、ステロイド治療抵抗性の病態を形成ことがわかった。また、本難治化病態には抗IL-17抗体併用療法が有効である可能性が示唆された。以上より、Has2機能異常が難治性の好酸球性気道炎症病態に関与することが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
当研究室ではHAS2遺伝子が喘息の疾患感受性遺伝子であることを見出し、Has2遺伝子欠損マウスを用いて病態解明を試みてきたが、どのような表現型の喘息病態形成に関与するかはこれまで明らかでなかった。本研究ではHas2遺伝子欠損マウスを用いて、喘息時の表現型の解明やその治療法策の開発を試みた。本研究によりHas2機能異常はステロイド治療抵抗性の難治性喘息を呈すること。抗IL-17抗体併用療法が有効である可能性があること。COPDにおいても重症化・難治化因子になりうることを見出した。本成果は喘息および他の炎症性肺疾患への新規治療アプローチの創出といった臨床応用へと展開する基盤となるものと期待される。
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