研究課題/領域番号 |
21K08163
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
太田 洋充 自治医科大学, 医学部, 講師 (40451562)
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研究分担者 |
萩原 弘一 自治医科大学, 医学部, 教授 (00240705)
海老名 雅仁 東北医科薬科大学, 医学部, 教授 (10280885)
椎原 淳 自治医科大学, 医学部, 助教 (20737241)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | びまん性肺胞障害 / MUC4 / 好中球性炎症 / lectin |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では健常人、あるいは重症の肺障害を起こした患者検体からMUC4遺伝子をクローニングします。さらに次世代シークエンサーを使用して原因となる遺伝子型を同定し、抗癌剤治療や手術などの際の重症肺障害の発症予測を可能とします。また、MCU4の気道上皮の培養細胞で発現させ、重症肺障害が起きる仕組みの解析を行います。
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研究実績の概要 |
2022年度は肺障害の原因となるMUC4の遺伝子多型を同定するため、次世代シークエンスを使用して遺伝子配列の解析を進めた。その結果、5つの遺伝子多型があることを示した。しかし、原因と考えられる特定の遺伝子多型(COS5)と肺障害との有為な相関関係が証明されなかった。ただし、コホート研究では肺障害の患者は必ずCOS5を持つことが判明した。これまでの検討により、MUC4は肺障害、つまり好中球性炎症の重症化を抑制する機能があり、COS5はを好中球の過剰な炎症を抑制できなくなる”モデルを想定しているが、このモデルに矛盾ない結果と考えている。また、患者由来のMUC4(COS5、R5)を導入した気道上皮細胞(BEADS2B)、正常人由来のMUC4(W3,R6)を導入した気道上皮細胞を作成した。さらにMUC4の糖鎖であるα鎖を分離し回収し、western blottingにより確認した。ヒト血液から好中球を分離し、MUC4の糖鎖部分を添加することにより、好中球の機能に対する作用を検討している。また、好中球エラスターゼによりヒト初代気道上皮細胞に膜型のムチンであるMUC1,MUC4の発現が誘導することをReal Time PCRを用いてmRNAで、また、Western blottingを使用してタンパクレベルで証明した。さらに、TNFα、IFNγ、TGF-β、LPS、IL-6などを添加し炎症あるいは抗炎症サイトカインによるMUC1,MUC4の発現調節により検討を加えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2021年度に一度作成した、MUC4発現細胞ではMUC4の糖鎖分の欠損があることが判明し、2021年度に遺伝子多型毎のMUC4発現vectorを再度作成する必要があった。2022年度はさらにそのvectorを使用し、MCU4発現細胞を作成するために時間がかかった。また、MUC4の糖鎖を分離し、実際に分離できたことを確認するためにwestern blottingを行ったが、MUC4の糖鎖は500k dalton以上の巨大な糖鎖タンパクであり通常の方法ではwestern blottingを行うことができず、western blottingの手法を検討するために時間を要した。
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今後の研究の推進方策 |
2021年-2022年に4つの遺伝子型のMUC4を導入した気道上皮細胞の作成することができ、さらに、糖鎖部分を分離することに成功した。今後は、ヒト好中球を分離し、MUC4の糖鎖と白血球の機能の関係を検討する予定である。特に、白血球の表面には糖鎖のレセプターとしてsiglecなどのレクチンが発現しており、MUC4 の糖鎖が白血球のレクチンのligandとして機能しているかどうかを検討する予定である。 また、間質性肺炎などの患者と正常人の血液サンプル、気管支肺胞洗浄液(BAL)サンプルを使用し、MUC1,MUC4を測定、疾患におけるMUC1,MUC4の臨床、あるいは病態における意義も併せて検討する予定である。
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