研究課題/領域番号 |
21K08173
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
生島 弘彬 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (80719154)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
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キーワード | 肺癌 / 単一細胞遺伝子発現解析 / 機械学習 |
研究開始時の研究の概要 |
本申請課題は、個々の細胞レベルでの性状変化を捉える際の障壁となる腫瘍組織内でのheterogeneityの要素を極力排除するために、正常肺組織の単一細胞遺伝子発現データをtraining dataとした機械学習により、上皮系の性状を持った細胞と間葉系の性状を持った細胞の確率的分類モデルを構築し、それを肺癌細胞遺伝子発現データに適応することで、肺癌細胞における上皮間葉転換過程上の変遷を明らかにすることを目指す。
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研究実績の概要 |
本研究課題は、単一細胞遺伝子発現解析の技術を用いて、上皮間葉転換の中間段階の実態を捉え、さらにそこに機械学習を組み合わせることで、時系列データの再現とモデル化を試みるものである。昨年度までには、正常肺組織の単一細胞遺伝子発現解析データを基に、集団内の構成配分変化だけではない上皮間葉転換の機械学習モデルを構築し、さらにその機械学習モデルを腫瘍細胞に適応することで、腫瘍細胞集団における上皮間葉転換のプロファイルを解析した。本年度は、それをさらに拡張するために、非小細胞肺癌の検体を用いた複数の単一細胞遺伝子発現解析データの統合解析を実施し、単一細胞レベルでの発現プロファイル大規模メタ解析を行った。 単一細胞遺伝子発現解析データは、組織のheterogeneityを観察するなどの目的に有用であり、既に幅広く用いられるようになったが、個体差の他、batch effectや後方パイプラインの違いにより、統合的な解析が困難となる場面も多い。そこで我々は、neural networkとvariational inferenceを組み合わせた統合解析手法を用いて単一細胞遺伝子発現解析データの統合を行い、その妥当性を検証した。その結果、統合前にはdataset単位でのクラスタリングとなっていたものが、統合後には細胞種単位でのクラスタリングが可能となった。その結果、単一細胞レベルでの発現プロファイルの統合メタ解析が可能となった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
neural networkとvariational inferenceを組み合わせた統合解析手法を用いて単一細胞遺伝子発現解析データの統合を行い、その妥当性を示すことで、今後の統合メタ解析の基礎データを得ることができた。
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今後の研究の推進方策 |
今後、得られた統合メタ解析データを用いて、非小細胞肺癌細胞群における各subpopulationの生物学的意味付けを行っていく。
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