研究課題/領域番号 |
21K08201
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
北 賢二 金沢大学, がん進展制御研究所, 特任助手 (80625252)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 肺がん / オルガノイド / オシメルチニブ / 薬剤耐性 / 薬物耐性 |
研究開始時の研究の概要 |
ヒトがん細胞株を用いた研究においては、患者腫瘍組織の微小環境や不均一性により、実臨床とは薬剤感受性の乖離がしばしば問題となる。また、より実臨床に近いPDX(Patient Derived Xenograft)モデルは、患者背景をよく反映しているが、維持していくには時間、労力、資金が必要となる。また、マウスを大量に消費するという倫理的な問題もある。そこで、本研究では、より患者背景を反映し、倫理的な問題も解決できる肺がんオルガノイドモデルの系の確立、及びオシメルチニブ耐性メカニズムの解明を目的としている。
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研究成果の概要 |
PDXモデルからオルガノイドを2例樹立した。さらに手術検体から、肺腺がん2例、粘液性腺がん1例オルガノイド樹立に成功した。PDXモデルから樹立したオシメルチニブ耐性オルガノイドにおいて薬剤感受性試験を行ったところ、アファチニブ、HDAC阻害薬のQuisinostatが著効した。オシメルチニブ耐性オルガノイドDNAからホールゲノムシークエンスを行った。その結果70~80%がマウス由来であった。PDXモデルからオルガノイドを樹立する際は、マウス細胞混入には相当な注意が必要である事が分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
オルガノイドは3次元であるため、2次元培養の細胞株に対して、より組織を反映しているという特色がある。しかし、肺がんに至ってはオルガノイド培養に関する報告が少なく、まだ開発段階である。以上の背景により、肺がんオルガノイドを樹立し、培養法を確立することは、薬剤耐性メカニズムの評価に有用と考えられ、肺がんオルガノイドを樹立することによる有効な新規治療法の開発は学術的意義、社会的意義があると思われる。
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