研究課題/領域番号 |
21K08221
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53040:腎臓内科学関連
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
山田 英二郎 群馬大学, 医学部附属病院, 講師 (60645563)
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研究分担者 |
前嶋 明人 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (70431707)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | Fyn / オートファジー / 糖尿病性腎臓病 / 近位尿細管 / Tgm2 / p53 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、糖尿病性腎臓病の原因として近位尿細管のオートファジーが注目されつつある。一方でp53も糖尿病性腎臓病の増悪因子として知られるが、その発現調節機構は明らかとなっていない。申請者は非受容体型チロシンキナーゼFynがオートファジーを調整することを報告しており、予備的な検討で近位尿細管におけるFyn-Transglutaminase2(Tgm2)によるオートファジー調節機構がp53の発現調節を行い糖尿病性腎臓病に関与する可能性を見出している。本研究はFyn-Tgm2-オートファジーがp53の発現調節を介して実際に糖尿病性腎臓病に関与するかどうか、およびそのメカニズムを解明することを目的とする。
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研究実績の概要 |
糖尿病性腎臓病の成因にautophagyが重要視されてきている。一方で我々Fynが代謝障害に関与し、筋肉ではautophagyを制御することを報告してきた。今回我々は、Fynが近位尿細管細胞で果たす役割を検討した【結果】Fynの過剰発現はautophagyを抑制し、ノックダウンで活性化が観察された。また骨格筋特異的Fynトランスジェニックマウスの筋肉では、autophagyを調節するTransglutaminase2(Tgm2)のチロシン残基がリン酸化され、in vitroでの実験では、FynがTgm2を直接リン酸化することが確認された。293T細胞でFynを過剰発現させるとTgm2がリン酸化し、リン酸化部位をフェニルアラニンに変更した場合(Tgm2-YF)リン酸化を認めなかった。さらに、近位尿細管細胞株HK-2細胞においてTgm2の過剰発現はautophagyの活性を低下させ、Tgm2-YFの過剰発現は再活性化をもたらしまた。最近の報告で腫瘍細胞においてTgm2がp53とp62を調節し、p53のオートファゴゾームへの輸送を制御していることが示された。そのためHK-2細胞でTgm2をノックダウン/過剰発現させた結果、p53タンパク量の低下/増加が観察された。また、マウス尿細管細胞では、Tgm2とp53の局在がFynと共に一致し、飢餓状態ではこれらが基底膜状に移動した。更に、高脂肪食マウスの近位尿細管細胞ではp53のタンパク発現が増加し、同部位におけるp62の発現は減少していることが示唆された。これらの研究結果から、尿細管細胞における栄養状態の変化がFyn-Tgm2の状態や局在を変動させ、autophagyを調節しp53のタンパク量を制御している可能性が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
これらの研究結果から、尿細管細胞における栄養状態の変化がFyn-Tgm2の状態や局在を変動させ、autophagyを調節しp53のタンパク量を制御している可能性が示唆されたが、糖尿病状態ではどうかが未だ不明である。
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今後の研究の推進方策 |
Fynのノックアウトマウスに高脂肪食負荷やSTZ投与を行い糖尿病性腎臓病を発症させて、さらに研究を進める予定である。
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