研究課題/領域番号 |
21K08229
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53040:腎臓内科学関連
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
山原 真子 滋賀医科大学, 医学部, 特任講師 (70731941)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 糖尿病性腎臓病 / オートファジー / ポドサイト / リソソーム / 糖尿病性腎症 |
研究開始時の研究の概要 |
糖尿病性腎臓病は長らく我が国の透析導入原疾患の第一位の疾患であり、新規治療法の開発が求められている。「オートファジー」は細胞内の浄化機構であり、細胞の飢餓時や障害ストレス時に活性化を受け、細胞内恒常性維持をもたらす。我々はこれまでに、糖尿病性腎臓病の病態進展にポドサイトや尿細管細胞でのオートファジー活性の減弱が関わること、その再活性化が新規治療となる可能性を見出してきた。本研究では、糖尿病性腎臓病に対する新規治療薬の開発を目的に、化合物ライブラリーを用いた新規オートファジー活性化薬の探索を行う。
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研究成果の概要 |
糖尿病性腎臓病(DKD)患者は増加し、病態も多様化しており、新たな治療法の開発が必要である。糖尿病では、種々の細胞で細胞内恒常性維持機構であるオートファジーの活性が低下しており、これを活性化することが多様化したDKDの治療標的になると考えた。オートファジー関連蛋白の転写因子であるTFEBを活性化させる化合物Xを同定し、糖尿病モデルマウスに投与した。残念ながら動物実験では十分はオートファジー活性化を惹起せず、腎障害を改善させなかった。現在遺伝子改変マウスを用いてTFEBの活性化がDKDに及ぼす効果を検証中であり、今後の研究結果によりDKDの新たな治療標的となる可能性がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
糖尿病性腎臓病(DKD)は、長らく我が国の透析導入原疾患の第1位であり、新たな治療法の確立が求められている。近年、DKDの病態は高齢化社会を背景に多様化しており、その治療標的も複雑になってきている。これまで我々は細胞内浄化機構の一つであるオートファジーが多様なDKDのいずれの病態においても重要であることを報告してきた。本研究では、より安全なオートファジー活性化薬として新たに化合物を同定し、治療法となり得るか検証を実施した。今後の研究結果により、オートファジー関連蛋白の転写因子であるTFEB活性化による治療効果が明らかになれば、治療抵抗性のDKDに対する新たな治療戦略になると考えられる。
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