研究課題
基盤研究(C)
我々は腎生検症例コホートで尿レクチンアレイ解析による糖鎖の網羅的解析を行い、特定の尿レクチン結合シグナルがIgA腎症診断マーカーとして有用であることを新たに見出した。レクチンは修飾糖鎖を認識しているため、IgA腎症の病態形成に関与する糖蛋白はいまだ特定されていない。本研究では糖鎖プロファイルの変化の原因となる尿中糖蛋白を、患者尿検体を用い、アフィニティークロマトグラフィー及びショットガン法による質量解析によって明らかにする。併行してIgA腎症モデルマウスを用いて解析する。本研究は尿中糖鎖のIgA腎症におけるバイオマーカーとしてのメカニズム、および新規治療ターゲットとしての意義を明らかにする。
我々はこれまで腎生検症例コホートで尿レクチンアレイ解析による糖鎖の網羅的解析を行い、3種の尿レクチン結合シグナル(ACA, ABA,MAH)がIgA腎症診断マーカーとして有用であることを見出した。これらはいずれもT抗原(Galβ1-3GalNAc)を中心としたC1GALT1の生成物であるO型糖鎖の排泄低下を示している。ACAを用いたレクチンクロマトグラフィ・iTRAQ/TMTラベル法を用いた比較定量が可能な質量分析により、IgA腎症においてO型糖鎖修飾を介したプラスミノーゲン/プラスミン制御系が病態に関与している可能性を見出した。
IgA腎症におけるプラスミノーゲン/プラスミン制御系の分子機構の可能性が見出され、IgA腎症に対する新規治療法開発への足掛かりが得られた。
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