研究課題/領域番号 |
21K08233
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53040:腎臓内科学関連
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
森下 義幸 自治医科大学, 医学部, 教授 (30570494)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | マイクロRNA / IgA腎症 / 遺伝子治療 / バイオマーカー / 遺伝子治療法 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究ではIgA腎症を特異的に調節するmiRNAを網羅的解析し、IgA腎症の新規遺伝子治療法およびIgA腎症特異的バイオマーカーを同定する。その方法は、IgA腎症モデルマウス腎でマイクロアレイ法でIgA腎症で変化するmiRNAを網羅的に選出し、qRT-PCR法で確証する。その後、同定したmiRNAのmimic/inhibitorの効果と機序をIgA腎症モデルマウスで生体内解析し、IgA腎症のmiRNAによる新規遺伝子治療法を開発する。さらに同定したmiRNAの血清中の発現をIgA腎症患者、他の腎疾患患者で比較測定し、IgA腎症に特異的なバイオマーカーとなるmiRNAを同定する。
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研究実績の概要 |
昨年までの研究でマイクロアレイ法による25週齢のIgA腎症モデルマウス(HIGAマウス)腎でコントロールマウス腎と比較して有意に2倍以上上昇しているmiRNA 11種類、0.5倍以下に低下しているmiRNAの中からスクリーニング選出していたmiRNAをqRT-PCRで検証し、糖尿病性腎症モデルマウス、急性腎障害モデルマウス、腎線維化モデルマウス、老化腎障害モデルの腎臓での発現を比較検討した。その結果、HIGAマウス腎臓でのみ特異的に変化するmiRNAを2種類(miRNA-A, miRNA-B)同定した。次に、血液で測定できるIgA腎症バイオマーカーを同定する目的で、25週齢のHIGAマウスの血漿(n=4)でコントロールマウスの血漿(n=4)と比較し有意変化しているmiRNAをマイクロアレイ法により網羅的抽出しqRT-PCR法で確証した。その結果果、HIGAマウス血漿で有意に上昇するmiRNA 5種、低下するmiRNA 3種を選出した。さらにこれら8種類のmiRNAの発現変化を、糖尿病性腎症モデルマウス、急性腎障害モデルマウス、腎線維化モデルマウス、老化腎障害モデルの血漿を用いてqRT-PCR法で比較検討し、HIGAマウスの血漿で特異的変化するmiRNA2種類(miRNA-C, miRNA-D)を同定した。次にこの2種類のmiRNAが、健常者、IgA腎症患者、その他の腎症患者(膜性腎症、巣状糸球体硬化症、微小変化ネフローゼ、糖尿病性腎症、急性腎障害)の患者と比較してIgA腎症の患者血漿でのみ変化していることも確認した。本年度はmiRNA-A, B, C, DをHIGAマウスに投与しIgA腎症の治療効果を検討する予定にしていたがCOVID-19病棟にあたり臨床対応で研究時間が確保できなかったため本年度の予定を来年度に延期することとした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
IgA腎症の治療薬となる可能性のあるmiRNAの検討が進まなかったため。
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今後の研究の推進方策 |
本年度はCOVID-19 感染症も終息傾向にあるため研究を1年延長して、本年度はmiRNA-A, B, C, DをHIGAマウスに投与しIgA腎症の治療効果を検討する。
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