研究課題/領域番号 |
21K08236
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53040:腎臓内科学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
横田 健一 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師(非常勤) (50424156)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | アルドステロン / MR / 概日リズム / ミネラルコルチコイド受容体 |
研究開始時の研究の概要 |
MR活性化が生み出す概日リズムおよび時計遺伝子との振動間のクロストーク、MR活性化振動がどのような環境要因(いつ塩分摂取をするのか)によって調節されるのか、MR活性化の振動は高血圧にどのように関与するのかを明らかにする。本研究により原発性アルドステロン症などMR活性化時における高血圧発症に概日リズム異常が果たす役割や、反対に概日リズム異常による高血圧においてMR活性化が及ぼす役割についての詳細が解明されれば、概日リズム障害による高血圧治療におけるMR拮抗薬の有効性や、1日24時間のうち適切な食塩摂取時刻の解明などにも繋がり、心血管疾患の撲滅に繋がる研究と考えられる。
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研究成果の概要 |
生体の概日リズムが血圧調節や高血圧発症に関わることはよく知られているが、そのメカニズムについてはなお不明な点が多い。本研究では、MR活性化の振動の高血圧への関与を検討した。野生型マウスでは腎臓、大腸とも、時計遺伝子は頑健に24時間周期で振動していたほか、MRの標的遺伝子にも振動が見られた。大腸上皮細胞では腸管特異的MR欠損により、MR遺伝子発現が低下するとともに、MR標的遺伝子の発現低下や振幅の減弱が観察された。大腸上皮細胞では腸管特異的Bmal1欠損により、Bmal1 遺伝子発現が低下するとともに、Bmal1標的遺伝子の発現低下や振幅の減弱が遺伝子、タンパク質ともに観察された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
血圧は日中に高く、夜間に低下するが、時計遺伝子Cry1,2欠損マウスは血圧やアルドステロンの日内リズムが消失し、塩分感受性高血圧を呈することが示されている。これらの報告より、塩分摂取のタイミングにより、腸管における塩分吸収や尿中ナトリウム排泄の日内変動を介して、血圧への影響が異なる可能性が考えられる。高食塩食、低食塩食の時間制限食の実験から、non-dipper型の高血圧の一因を明らかにするとともに、塩分摂取量や塩分摂取のタイミングが大腸や腎臓、血圧の日内変動へ与える影響を明らかにすることで、塩分摂取が与える血圧への影響をより詳細に理解し、高血圧の病態理解や食事療法に貢献できる可能性がある。
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