研究課題
基盤研究(C)
(a)扁桃における歯周病菌のレッドコンプレックスおよびオレンジコンプレックス網羅的な検討(b)扁桃の歯周病菌の存在と口腔内の存在の一致率の検討(c)扁桃で有意に検出された菌における繊毛などの病原性のより強いもの存在についての検討 P.Gingivalisについては、繊毛のFimタイプが6種類あり、その種類によって病原性が異なることが知られている。この繊毛のサブタイプについて検討を進める。この繊毛のタイプ決定については大阪大学歯学部の協力をえる(d)扁桃に有意に検出された歯周病菌を投与することで歯周病菌感染によるIgA腎症発症モデルマウスの樹立
IgA腎症患者の摘出扁桃において病原性の高いRedComplexに属する歯周病菌が有意に高く検出されることを見出した。また、この病原性の高い歯周病菌のひとつであるPorphyromonas gingivalisをマウスに経鼻投与することでIgA腎症特有の病変を惹起することを見出だした。この一連の研究を原著として報告した。この病原性の高い歯周病菌ような口腔内細菌が、IgA腎症を惹起するメカニズムに関して現在想定しうる仮説とそれを支持するエビデンスを総説としてまとめ、報告した。これらの結果は、口腔内の衛生状態を良い状態で維持することがIgA腎症患者の予後を良くすることに寄与すること示唆している。
IgA腎症は、透析導入の2番目に多い原疾患である慢性糸球体腎炎のおよそ半分を占めている。その発症が30歳代を中心とするため、透析医療を含めて本人のQOLの低下と社会的医療費の負担は大きい。この疾患の発症進展に病原性の高い歯周病菌が関与していることが明らかになり、このことは社会的な意義も大きい。その点が評価され、一連の研究結果は兵庫医科大学のホームページで紹介され、され読売新聞の科学欄でも紹介された。また、この結果はオーラルケアがIgA腎症の予後を良くする可能性を示唆しており、従来にない視点での治療介入の可能性を明らかにしている。
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