研究課題/領域番号 |
21K08243
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53040:腎臓内科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立国際医療研究センター |
研究代表者 |
伊藤 恵実 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, 研究所, 臓器障害研究部 研究員 (10889455)
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研究分担者 |
鏑木 康志 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, その他部局等, 臓器障害研究部長 (40342927)
久保田 浩之 (卯木浩之) 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, その他部局等, 室長 (40323290)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 糖尿病関連腎臓病 / 糸球体上皮細胞 / 糖尿病性腎臓病 |
研究開始時の研究の概要 |
糖尿病性腎症は透析導入疾患第一位であり、その成因を分子機序で解明し治療法や予防法を構築することは重要な課題である。そこで本研究では、インスリンシグナル伝達に関与する因子の一つであるphosphoinositide-dependent kinase-1 (PDK1)の糸球体上皮細胞特異的ノックアウトマウスを作製し、インスリンシグナル伝達系障害と糸球体上皮細胞障害との関連について検討する。本研究にて糸球体上皮細胞障害におけるインスリンシグナル伝達系の関与、およびそれを引き起こす分子基盤が解明されれば、糖尿病性腎症の新たな標的因子として新規薬剤開発、治療法の開発に貢献できる可能性がある。
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研究成果の概要 |
糸球体上皮細胞特異的PDK1コンディショナルノックアウトマウス、ならびにタモキシフェン誘導型Creによる糸球体上皮細胞特異的PDK1コンディショナルノックアウトマウスを作製し糸球体上皮細胞におけるPDK1の役割を検討した。両マウスともに糸球体上皮細胞ではfoot process effacementが観察され、週齢が経過すると糸球体上皮細胞は尿中に脱落した。また、週齢の経過とともにアルブミン尿を呈し、多くの糸球体領域において糸球体硬化病変が観察された。本研究においてPDK1は糸球体上皮細胞の機能維持に重要な役割を果たしていることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果により糸球体上皮細胞におけるPDK1欠失は糸球体上皮細胞障害や腎機能低下を引き起こすことが示され、PDK1が糸球体上皮細胞の機能維持に重要なシグナル分子であることが明らかとなった。さらなる詳細な検討によりPDK1欠失による糸球体上皮細胞障害の分子機序が解明されれば、糖尿病関連腎臓病の発症・進行予防に有用となる可能性がある。
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