研究課題/領域番号 |
21K08251
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53040:腎臓内科学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
伊藤 清亮 金沢大学, 医薬保健学総合研究科, 特任准教授 (10467110)
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研究分担者 |
原 怜史 金沢大学, 医学系, 助教 (80749820)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | LCPT / 免疫グロブリン / 軽鎖 / ポドサイト / クリスタル / MGRS / podocytopathy / crystal tubulopathy |
研究開始時の研究の概要 |
免疫グロブリン軽鎖(L鎖)は糸球体でろ過され近位尿細管にて再吸収されるが、骨髄増殖性疾患によって異常L鎖が産生されると、MGRSと総称される腎障害を来たす。我々は、ポドサイト、近位尿細管細胞、マクロファージ内にクリスタルを形成し、臨床的に腎機能の低下と蛋白尿を呈したM蛋白血症の症例を経験した。今回の研究の目的は①新規L鎖起因性腎障害モデルの樹立、②L鎖クリスタル化機序に関わるアミノ酸の同定、③L鎖によるポドサイト障害の解明を目的とする。
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研究実績の概要 |
免疫グロブリン軽鎖(L鎖)は糸球体でろ過され近位尿細管にて再吸収されるが、骨髄増殖性疾患によって異常L鎖が産生されると、Monoclonal gammopathy of renal significance (MGRS)と総称される腎障害を来たす。L鎖が尿細管細胞へ与える影響についてはこれまで多くの研究がなされてきたが、ポドサイトやマクロファージへの取り込み経路や病態については不明である。我々は、ポドサイト、近位尿細管細胞、マクロファージ内にクリスタルを形成し、臨床的に腎機能の低下と蛋白尿を呈したM蛋白血症の症例を経験した。我々は既に症例の原因クローンを同定し、トランスジェニックマウスは脾臓にクリスタルを形成することを確認した。本症例のL鎖解析を通じて、ポドサイトとL鎖の関わりを解明できる可能性がある。 ポドサイト、近位尿細管細胞、マクロファージ内にクリスタルを形成するクローンの分泌細胞作成を試みた。前年度はレトロウイルスを用いた遺伝子導入法にて作成できていなかった。今年度は従来のエレクトロポレーション法に戻し、バッファーの調整など条件設定を工夫することで、ようやく目的のクローンの分泌細胞作成に成功した。ただ、分泌量はコントロールに比べると少ないため、病変形成するに十分な分泌を得られているかどうかは確認が必要である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ポドサイト、近位尿細管細胞、マクロファージ内にクリスタルを形成するクローンの分泌細胞をようやく得た。これが、in vivoで病変形成し、新規モデル作成できるか検討予定である。
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今後の研究の推進方策 |
今回得られたクローンをマウス腹腔内投与し、組織学的評価(電顕含む)、腎機能評価をコントロールと比較して行う予定。
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