研究課題/領域番号 |
21K08254
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53040:腎臓内科学関連
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研究機関 | 愛知医科大学 |
研究代表者 |
石本 卓嗣 愛知医科大学, 医学部, 教授 (00534835)
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研究分担者 |
小杉 智規 名古屋大学, 医学系研究科, 准教授 (90584681)
古橋 和拡 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院講師 (50835121)
平山 明由 慶應義塾大学, 政策・メディア研究科(藤沢), 准教授 (00572405)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 糖尿病性腎臓病 / フルクトース代謝 |
研究開始時の研究の概要 |
これまでに、グルコースより内因性に産生される過剰なフルクトース代謝が糖尿病性腎臓病(DKD)およびメタボリック症候群・脂肪肝を進展させることを報告し、フルクトース代謝酵素KHK-Cを抑制する治療法の開発に取り組んできた。本研究は、①腎尿細管のKHK-C依存的フルクトース代謝の抑制によるDKDの進展抑制効果およびその機序を解明し、②高い酵素耐性を持つ非環状型人工核酸を用いたKHK-Cを阻害する核酸医薬を開発する。
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研究実績の概要 |
1) KHK-C依存的フルクトース代謝の抑制による、異常解糖系の改善・DKDの進展抑制効果を解明する。 CRISPR-Cas9システムにより作成したKHK-Cのみを欠損する KHK-C KOマウスおよびKHK-A KOマウス、KHK-A/C KOマウス、野生型マウスを用い、ストレ プトゾトシン誘導性の糖尿病モデルを作成した。経時的に採尿し、尿 NGAL・尿アルブミン濃度をモニターしつつ、当初予定よりも観察期間を延長し、生後10-11ヶ月時点で採血・採尿・各種臓器の採取を行った。現在、腎障害 の評価を行っている。 また、KHK-Cを強制発現した不死化近位尿細 管細胞HK-2にフルクトース・グルコース刺激を行い、過剰なフルクトース代謝の解糖系 (ECAR)・ミトコンドリア呼吸(OCR)への影響を、細胞外フラックスア ナライザーにより解析した。 2)KHK-Cを選択的に阻害する核酸医薬を作成し、DKDおよびMS・脂肪肝に対する新規治療法を開発する。 KHK-Cを選択的に阻害するsiRNAを作成し、KHK-Cのノック ダウン効率およびKHK-Aへの影響を含めたオフターゲット効果を評価した。同様の配列を用い、KHK-Cを 選択的に阻害するアンチセンスオリゴヌクレオチドを作成した。アンチセンスオリゴヌクレオチドの腎尿細管細胞への導入効果を評価するため、先行して用意していたSGLT2を標的としたアンチセンスオリゴ ヌクレオチドを、複数種類の化学修飾を施し、マウスに腹腔内投与し、腎におけるmRNA・タンパクレベルでの発現抑制効果、その体内分布および肝機能障害・腎機能障害含めた副作用の評価を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
KHK-Cノックアウトマウスを含めた複数のノックアウトマウス(KHK-C KO、KHK-A KO、KHK-A/C KO)のコロニーを拡大し、野生型マウス含めてストレプトゾトシ ン 誘導性の糖尿病モデルを作成しており、経時的に尿NGAL・尿アルブミン濃度を測定することで遺伝子改変マウスにおける腎障害を評価し、組織検体採取・評価時期の検討を行っている。結果として、当初計画より長期の病態モデルとなったことから、評価開始時期が遅れることとなった。 また、研究室内の環境に遅延を余儀なくされる不調がみられ、進捗が遅れることとなった。また、KHK-Cを選択的に阻害する核酸については、siRNAにおいて有用な配列が同定でき、またアンチセンスオリゴヌクレオチドについても有効性を確認出来ているが、並行して行っていたSGLT2を標的としたアンチセンスオリゴヌクレオチドのマウスへの全身投与における検討にて、副作用を回避するアンチセンスオリゴヌ クレオチドの修飾および投与量の検討に予定以上の時間を要し、またコントロール配列のアンチセンスオリゴヌクレオチドの投与により想定外の副作用が認められたことから、その原因の特定およびコントロール・アンチセンスオリゴヌクレオチドの変更に時間を要した。
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今後の研究の推進方策 |
1)KHK-C依存的フルクトース代謝の抑制による、異常解糖系の改善・DKDの進展抑制効果を解明する。 ストレプトゾトシン誘導性の糖尿病モデルについて、想定よりも病態モデルの維持期間が延長したもののすでに全群の屠殺は終了しており、採取した組織・血 液・尿検体の解析を開始している。培養細胞を用いたフラックスアナライザーによる検討については、結果の取りまとめを行う。 2)KHK-Cを選択的に阻害する核酸医薬を作成し、DKDおよびMS・脂肪肝に対する新規治療法を開発する。 マウスへの全身投与において、腎尿細管においてmRNA発現抑制効果を有しかつ他臓器含めた副作用を抑制したアンチセンスオリゴヌクレオチドの作成を進める。 その後、病態モデルマウスへのアンチセンスオリゴヌクレオチドの全身投与による治療効果を検討する。
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