研究課題/領域番号 |
21K08257
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53040:腎臓内科学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
西山 慶 九州大学, 大学病院, 助教 (60645422)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | C3 glomerulopathy / 単球 / マクロファージ / 補体第二経路 |
研究開始時の研究の概要 |
C3 glomerulopathy(C3G)は診断後10年の経過で成人は70%、小児は30-50%が末期腎不全に至り、腎移植後も約半数が再発する予後不良な疾患であり、その病態解明および治療開発は急務である。病態に補体第二経路の活性化が関与しているが、免疫担当細胞の関与については解明されていない。 本研究では“腎臓病理組織における免疫担当細胞の免疫染色”“in vitroにおける単球由来樹状細胞刺激実験”、および“in vitroにおける共培養刺激実験”を組み合わせ、C3Gにおける免疫担当細胞の関与、さらに補体第二経路活性化から免疫担当細胞を介した腎炎発症のメカニズムを明らかにする
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研究実績の概要 |
C3G症例、IgA腎症症例(疾患コントロール)、健常コントロールより採取した血液検体から回収したPBMCを用いてCD14抗体を用いてmonocyteを染色し、CD14+CD16-(classical)、CD14+CD16+(intermediate)、CD14dimCD16+(non-classical)のsubpopulationに分類し、各群での割合を評価した。同時に他のリンパ球分画(CD3、CD19、CD69)についても解析した。それぞれのsubpopulationでCD80、CD206、HLA-DRの各蛍光標識抗体を用いて活性化を評価した(CD3+CD4+、CD3+CD8+、CD3-CD19+、CD3-CD56+)疾患群とコントロール群でのリンパ球subsetに一定の傾向はみられなかった。一方、monocyteのsubpopulationについては non-classical、intermediateが増加していた。同症例の臨床経過をまとめたところ、治療による腎炎の改善とintermediate monocyteの低下が同期していた。 補体レセプターの発現解析およびproperdin産生能の評価を行っているが、適切な標識抗体が入手できておらず、新たな抗体での予備実験を行っている。現在、IHCを用いたリンパ球、単球の免疫染色法は確立できたが、活性化マーカー(HLA-DR、CD69)、補体レセプター(C3aR、C5R1、C5aR2)、接着因子(ICAM-1、VCAM-1、E-selectin)の染色法の確立に時間がかかっている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
補体レセプターに対するFCM用の抗体入手に時間がかかっている。免疫組織染色に必要な抗体の染色条件が決まらない。
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今後の研究の推進方策 |
腎生検標本を用いた浸潤細胞の同定(monocyte/macrophageとそのsubpopulation)、補体レセプターおよびproperdinの局在、糸球体血管内皮細胞の接着分子の発現を解析する。また、PBMCでの補体レセプター発現解析、properdin産生能評価を継続する。 自己炎症性疾患のパネル解析を行う。
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