研究課題/領域番号 |
21K08281
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53040:腎臓内科学関連
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
山里 正演 琉球大学, 医学部, 委託非常勤講師 (90347138)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 脳室内マクロファージ / 高血圧 / 交感神経活動 / アンジオテンシンII / 食塩感受性高血圧 / 肥満 / 高フルクトース負荷 / 高脂肪食 / 交感神経 / 脳脊髄液中マクロファージ / 炎症 |
研究開始時の研究の概要 |
沖縄県は肥満を伴う高血圧者が多い。肥満者では交感神経活動の亢進と炎症を伴う。沖縄県下12施設通院中の外来高血圧者の横断研究において、沖縄県では肥満高血圧者の割合が高く、肥満者は非肥満者と比べ血圧が高く、末梢血中の白血球数が多かった。本研究課題の核心をなす「問い」は、末梢血中の炎症性刺激がどのようにして脳内炎症につながり、交感神経活動の亢進をきたすのかということである。脳は血液脳関門と血液脳脊髄液関門で物質的および免疫学的に隔離されている。本研究では末梢血と脳の中継地点に常駐する脳脊髄液中のマクロファージに着目し、肥満高血圧ラットの脳脊髄液中マクロファージ枯渇実験を行い、その役割を検証する。
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研究実績の概要 |
沖縄県は肥満を伴う高血圧者が多い。肥満者では交感神経活動の亢進と炎症を伴う。沖縄県下12施設通院中の外来高血圧者の横断研究では肥満高血圧者は非肥満者と比べ血圧が高く、末梢血中の白血球数が多かった。本研究課題の核心をなす「問い」は、末梢血中の炎症性刺激がどのようにして脳内炎症につながり、交感神経活動の亢進をきたすのかということである。脳は血液脳関門と血液脳脊髄液関門で物質的および免疫学的に隔離されている。本研究では「脳脊髄液中のマクロファージが、末梢血中の炎症性刺激を脳内へ波及させ、脳内交感神経調節領域の炎症を惹起し、交感神経活動の亢進をきたす」という仮説をたて検証を行う。末梢血中の炎症性刺激であるアンジオテンシンIIを持続投与して作成した高血圧モデルラットを用いて脳脊髄液中マクロファージの枯渇実験を行い、交感神経活動亢進における脳脊髄液中マクロファージの役割を検討する。正常血圧ラットに浸透圧ミニポンプを皮下に埋込みアンジオテンシンIIの持続投与を行う。その後、PBSリポソームまたはクロドロン酸リポソームの脳室内投与を行い、2%の高食塩食を開始する。クロドロン酸リポソームはリポソームを貪食したマクロファージにアポトーシスを誘導する試薬である。血圧は自由行動下に週3回、2週間記録する。別のラットを用い同様の群を作成し、アンジオテンシンII食塩負荷開始7日後または9日後に交感神経節遮断薬の急性投与実験を行い、交感神経活動を評価する。交感神経活動評価後にはラットの脳を採取し脳内炎症の評価を行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
予備実験でDahl食塩感受性ラットに対し高脂肪食負荷および高フルクトース水負荷を行ってみたが、両負荷とも血圧上昇を認めず肥満高血圧モデル動物作成がうまくいかなかった。新たなにアンジオテンシンII食塩負荷高血圧モデル動物を作成し、その実験データを解析中である。
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今後の研究の推進方策 |
肥満高血圧でみられるとされる、レニンアンジオテンシン系を亢進させた高血圧モデル動物を用いた実験データの解析を進めている。 正常血圧ラットに浸透圧ミニポンプを皮下に埋込みアンジオテンシンIIまたは対照液の持続投与を行った。その後、PBSリポソームまたはクロドロン酸リポソームの脳室内投与を行い、2%の高食塩食を開始した。クロドロン酸リポソームはリポソームを貪食したマクロファージにアポトーシスを誘導する試薬である。血圧は自由行動下に週3回、2週間記録した。別のラットを用い同様の群を作成し、アンジオテンシンII食塩負荷開始7日後または9日後に交感神経節遮断薬の急性投与実験を行い、交感神経活動を評価した。交感神経活動評価後にはラットの脳を採取し脳内炎症の評価を行っている。
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