研究課題/領域番号 |
21K08283
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53040:腎臓内科学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
大久保 光修 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 共同研究員 (60749125)
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研究分担者 |
平橋 淳一 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (70296573)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | Fc受容体 / Fcγ受容体IIA / 好中球 / STIM1 / Lyn / SHP-1 / PKCδ / NADPHオキシダーゼ / 活性酸素種 / 腎障害 / 自己免疫性疾患 / スフィンゴリン脂質 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の骨子は、自己免疫性疾患を主とした腎臓疾患において好中球と免疫複合体の相互作用と腎浸潤・障害の詳細なメカニズムを明らかにしていく事である。これまでに報告されている論文を根拠に仮説を立て、主に細胞実験・動物実験により検証する。健常者の検体を研究に用いる場合倫理的配慮を最優先とし、また動物実験においては慶應義塾大学動物実験倫理規約に基づき3R (Refinement, Reduction, Replacement)の原則に準拠する。研究結果は論文や学会、特に世界的な科学誌への投稿を目標とし、積極的に発表することで社会に幅広く公開する。
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研究成果の概要 |
スフィンゴリン脂質の一つLacCerと、そのリガンドであるβ-glucanが、LacCer以下の細胞内経路;Lyn kinaseとSHP-1を含むリン酸化経路を活性化させる。この経路の最終的なターゲットはFcγ受容体IIAのITAMであり、ITAMのリン酸化にはNADPHオキシダーゼ、PKCδ等の活性酸素種(ROS)産生の調整経路が関連していることが示唆された。また、好中球表面のFcγ受容体IIAと免疫複合体との接着がSTIM1およびPKCδ依存性であった。好中球のFcγ受容体IIAエフェクター機能において、免疫複合体との接着がSTIM1、PKCδ等の分子によって制御されていた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究ではβ-glucan/LacCer/Lyn/SHP-1という一連の経路について、そのメカニズムとしてFcγ受容体IIAのITAMのリン酸化の関与や重要な分子STIM1やPKCδの関わりを示した。その意義はこの経路が発症に関わるとされている疾患群、例えばループス腎炎などの自己免疫性腎炎に対する、腎臓機能の保護、生命予後の改善のための創薬対象の探索に役立つという意義がある。
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