研究課題/領域番号 |
21K08297
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53050:皮膚科学関連
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
矢澤 重信 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 招へい教員 (30392153)
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研究分担者 |
大沢 匡毅 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 教授 (10344029)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | メラノーマ / PROTAC / 標的タンパク質分解 / 抗がん剤 / Nras / ユビキチン / E3ユビキチンリガーゼ / ユビキチン化 / 単鎖可変領域フラグメント / プロテインノックダウン / ナノボディ / 標的タンパク質分解誘導 / ALFAタグ / FACS解析 / 標的分子探索 / タンパク質分解誘導薬 / ユビキチン-プロテアソーム分解系 |
研究開始時の研究の概要 |
疾患原因である細胞内タンパク質に対する新しい創薬として標的タンパク質分解誘導薬が注目を集めている。従来の低分子化合物による標的分子の活性制御とは異なり、タンパク質そのものを減少させる化合物として開発が進められている。本研究では、より広範囲な標的分子に対する簡便な創薬技術として、標的分子の認識・結合に抗体を用いた標的タンパク質分解誘導薬の開発を目指す。悪性黒色腫(メラノーマ)をモデルケースとして、これまでに創薬が困難であった疾患の治療薬開発につながる研究となる。
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研究成果の概要 |
近年、ユビキチン-プロテアソーム系を利用したプロテインノックダウン法による標的タンパク質分解誘導化合物(PROTAC)という新しいタイプの創薬手法が注目を集めている。本研究では、メラノーマに対する新規な治療法を開発するために、PROTAC法の有効性を評価するための研究を行った。 メラノーマ発症に関与する変異型Nrasを認識するscFvとE3ユビキチンリガーゼであるSPOPのC末ドメインを融合させた融合タンパク質(scFv-SPOP)を発現させたところ細胞増殖の抑制が認められた。本研究成果から、PROTAC法はメラノーマ治療に対する有望なアプローチ法であることが考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
欧米では15人に1人が生涯にわたってメラノーマを発症すると報告されている。中でも転移性のメラノーマは極めて致死率が高く、深刻な疾患である。オゾン層の破壊による紫外線被曝量の増加によって、メラノーマの生涯発症率はさらに増加することが懸念されており、一刻も早く有効な治療法が確立されることが望まれている。近年、PROTAC法とよばれる細胞内の特定のタンパク質を破壊する手法が考案され、さまざまな疾患への応用研究が進められている。本研究は、メラノーマ治療に対するPROTAC法の有効性を検討する目的で行い、メラノーマ患者の約20%で認められる変異型Nras を標的としたタンパク質分解系の有効性を示した。
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