研究課題/領域番号 |
21K08301
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53050:皮膚科学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
柳瀬 雄輝 広島大学, 医系科学研究科(薬), 准教授 (40452586)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 慢性蕁麻疹 / 血液凝固 / 補体 / マイクロパーティクル / マスト細胞 / 好塩基球 |
研究開始時の研究の概要 |
慢性蕁麻疹の発症機序は、何らかの刺激を受けた皮膚マスト細胞や好塩基球から放出されるヒスタミン等が、皮膚微小血管や知覚神経に作用して、かゆみを伴う膨疹を形成すると考えられている。しかし、慢性蕁麻疹において、皮膚マスト細胞や末梢血好塩基球を活性化する機構は未だ明らかでない。また、慢性蕁麻疹の程度を客観的に評価するマーカーも確立されていない。そこで本申請では、慢性蕁麻疹の病態における血液凝固系・補体系の役割に着目し、血液凝固系を指標とした慢性蕁麻疹の新しい評価法の確立と、血液凝固因子と補体が皮膚マスト細胞・好塩基球を活性化して膨疹を形成する機序を解明する。
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研究成果の概要 |
慢性蕁麻疹は明らかな誘因無く、6週間以上ほぼ毎日膨疹が繰り返し出没する疾患であり、何らかの刺激を受けた皮膚マスト細胞・好塩基球から放出されるヒスタミン等が、皮膚微小血管に作用して血管透過性を亢進し、膨疹を形成すると考えられているが、その発症機序は依然不明である。本研究では、慢性蕁麻疹の病態に、外因系血液凝固反応開始因子である組 織因子(TF)が重要であること、さらに、その発現機序の詳細を明らかにした。また、慢性蕁麻疹の病態において、活性化補体、特にC5aが重要である可能性を示した。さらに、血管内皮細胞由来マイクロパーティクル(MP)が慢性蕁麻疹の診断に応用できる可能性を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、慢性蕁麻疹の病態と、血液凝固反応・補体系の関係の一部を解明し、また、血液内物質が慢性蕁麻疹の診断に応用できる可能性を示した。本成果は、難治性慢性蕁麻疹の新しい治療薬の開発と診断法の開発につながるものと期待する。
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