研究課題/領域番号 |
21K08302
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53050:皮膚科学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
高萩 俊輔 広島大学, 病院(医), 講師 (40448246)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 汗腺 / ヒスタミン / コリン性蕁麻疹 / アトピー性皮膚炎 / 発汗時の皮膚の疼痛 |
研究開始時の研究の概要 |
発汗はアトピー性皮膚炎やコリン性蕁麻疹を悪化させる。驚くべき事にヒト汗中にはアレルギー物質であるヒスタミンが高濃度に含まれるが、その由来は知られていない。本研究では、汗中のヒスタミンの産生源として汗腺に着目し、汗腺細胞におけるヒスタミン産生能、および産生したヒスタミンの汗中への分泌機構を解析する。また、その機序を抑制する物質を探索することで皮膚アレルギーの新しい治療薬を見いだす。
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研究実績の概要 |
前年度までの研究では、マウス汗腺ではヒスタミン産生に必要なHDC遺伝子が発現していること、in-vitroで培養した汗腺細胞内にヒスタミン産生が検出されることを明らかにした。本年度は、まずマウス汗腺におけるヒスタミンの代謝酵素や輸送蛋白の発現を調べた。マウス汗腺から抽出したmRNAを用いて、細胞内で産生されたヒスタミンの代謝や輸送に関わる遺伝子が発現することを検出した。また、マウス足底の皮膚組織を用いた免疫染色によりマウス汗腺におけるHDC蛋白発現の局在を検討したところ、汗腺分泌部ないし汗管部にHDC蛋白が発現していることを確認できた。その産生が汗腺分泌部細胞にあるのか、あるいは汗管上皮細胞にあるのかを区別する必要があり、各部位に特異的な蛋白発現を指標として、HDC蛋白との蛍光二重染色を行うための条件を検討中である。さらに、汗腺におけるヒスタミン産生を増強する因子を探索するために、in-vitroの汗腺培養系に種々の神経ペプチドやサイトカインを添加し、誘導されるHDC遺伝子の発現量を測定した。無刺激の汗腺と比較して優位に産生増強を誘導する分子を選別しつつある。一方、汗中にはヒスタミンに外にも多数の抗菌ペプチドや炎症性メディエータが含まれている。本研究で確立した培養系を利用することで、ヒスタミン以外に汗中に検出される他の炎症性メディエータの産生の有無や産生増強因子についても検討中である。その中で、マウス表皮と汗腺では抗菌ペプチドの産生の仕方に違いがあることが分かった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
汗腺を採取、培養するための手順が煩雑で、一つ一つの測定に時間を要しているため。また、汗腺におけるHDC発現やヒスタミン産生の程度は強くなく、高感度にそれらを検出するための実験系の確立に時間を要しているため。
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今後の研究の推進方策 |
汗腺内でのHDC発現の局在を明らかにするために、汗腺分泌部細胞と汗管上皮細胞に特異的な蛋白発現を指標として、HDC蛋白との蛍光二重染色を行う。また、HDC発現を増強する因子の同定を進める。同定された因子によるin-vitroでのHDC蛋白発現やヒスタミン産生の増強効果や、in-vivoで汗腺がその因子に曝露することによるHDC発現増強を検討する。また、同定された因子が汗腺細胞に作用する受容体や機序を解析する。さらに、研究で確立した培養系を利用することで、ヒスタミン以外に汗中に検出される他の炎症性メディエータの産生の有無や産生増強因子についての検討も同様に進めていく予定である。
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