研究課題/領域番号 |
21K08339
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53050:皮膚科学関連
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研究機関 | 愛媛大学 (2022) 筑波大学 (2021) |
研究代表者 |
藤澤 康弘 愛媛大学, 医学系研究科, 教授 (70550193)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 人工知能 / 深層学習 / 皮膚腫瘍 / 分類 / ディープラーニング |
研究開始時の研究の概要 |
現在開発中のAIシステムの社会実装に向けた精度向上と,現在のシステムをベースに皮膚病全般の診断も出来るAI診断システムの土台を構築する事を目的とする.また,データベースには皮膚病理画像もあり,臨床写真とのペアとしてAIを学習させ,臨床写真から病変の病理診断および腫瘍の深達度も判定できるAIデジタルバイオプシーシステムの研究も行う.
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研究実績の概要 |
これまで検討を続けてきた皮膚病判別モデルの改良を行ってきたが,その性能評価のために皮膚科医や皮膚科医以外の医師による正答率の計算も行っている.その結果は皮膚科専門医による判定結果およびAIによる判別は皮膚科医以外の医師の判定と比較して有意に高かったと言うことである.これは今後の展開を考える上で非常に重要なデータとなる.というのもAI判別モデルの利用方法を考えたとき,二つの可能性がある.一つは専門医が見落とし予防に補助的に使う場合と,もう一つは皮膚科以外の医師ないし医療者が使用して皮膚科医に転送するかどうかを判断するスクリーニングという場合が考えられるからである.今回の結果からはいずれの目的も達することが出来る事が示されたと考える.
疾患判別モデルについては構築したAIをスマホのブラウザ上で動作するようにエッジインテリジェンスシステム社の協力を仰ぎ,システム開発を行った.現時点ですでにレンタルサーバーを立ち上げてID/Passwordで管理されたシステムとしており,どこからでもアクセスが出来るようにしている.今後はこれを使用して実際のフィールドでの使用感やそもそものニーズを含めて検討を進めていく.
また,皮膚科学会のナショナルデータベースを用いたプロジェクトも東京農工大学の清水研究室と共同で疾患判別モデルの更なる精度向上のためのデータベースのクリーニング作業を行っており,最適な学習が出来る様なデータベースの整備を進めた.これと並行して全体のデータの生合成についても検討を進めていく.AI開発におけるデータのクリーニングは非常に大きな問題となっており,皮膚科学会のナショナルデータベースの有用性を高めるためにも今後進めていく必要がある.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
AIの性能評価のために皮膚科医や皮膚科医以外の医師による正答率の計算も行ったところ,皮膚科専門医による判定結果およびAIによる判別は皮膚科医以外の医師の判定と比較して有意に高かった.これは今後の展開を考える上で非常に重要なデータとなる.
疾患判別モデルについては構築したAIをスマホのブラウザ上で動作するようにエッジインテリジェンスシステム社の協力を仰ぎ,システム開発を行った.インターネット上にサーバーを立ててどこからでもアクセスが出来るシステムを構築した.
また,皮膚科学会のナショナルデータベースを用いたプロジェクトも東京農工大学の清水研究室と共同で疾患判別モデルの更なる精度向上のためのデータベースのクリーニング作業を行っており,最適な学習が出来る様なデータベースの整備を進めた.
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今後の研究の推進方策 |
これまで構築してきたシステムの評価を別のデータセットでのクロスバリデーションを行いながらその有用性の評価を行う.
また,オンライン化したAIシステムのダウンロードシステムを用いたフィールドワークも検討し,実際のニーズの把握やバグ出しも必要と考えている.
更に,企業との共同研究に向けた球出しも必要と考えており,現在とある企業との共同研究について模索をしているところである.
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