研究課題/領域番号 |
21K08340
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53050:皮膚科学関連
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
茂木 精一郎 群馬大学, 大学院医学系研究科, 教授 (20420185)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 尋常性乾癬 / TRPV4 / 温度感受性TRPチャネル / 温度感受性チャネル / アトピー性皮膚炎 |
研究開始時の研究の概要 |
温度感受性チャネルは、温度だけではなく様々な化学的・物理的刺激を感受するセンサーとして生体機能に関わっている。今回我々は、皮膚炎症性疾患である尋常性乾癬とアトピー性皮膚炎の病態における温度感受性チャネルの役割を解明する。温度感受性チャネルの病態における役割と制御機構について解明し、治療への応用を目指すことを目的とする。
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研究成果の概要 |
我々は、皮膚炎症性疾患である尋常性乾癬のマウスモデルを用いて、温度感受性チャネルであるTRPV4の病態における役割と制御機構について検討した。我々は、尋常性乾癬患者の病変部皮膚でTRPV4の発現が亢進することを明らかにした。TRPV4遺伝子欠損マウスでは、野生型マウスと比較して乾癬様皮疹が改善することを見出した。また、病変部における炎症細胞浸潤や炎症性サイトカイン、ATP産生なとが低下することも明らかにし、乾癬様皮疹の病態におけるTRPV4の役割を解明した。TRPV4アンタゴニストの投与によって皮疹が改善することも見出し、今後の治療法の開発が期待できる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
皮膚(表皮細胞、神経、線維芽細胞)に発現するTRPV4が皮膚バリア機能だけではなく、痒みといった皮膚感覚の制御と免疫細胞の制御を介して、皮膚炎症性疾患である尋常性乾癬の病態に寄与することを明らかにした。表皮細胞や免疫細胞、神経におけるTRPV4を介した乾癬の病態制御という独自性の高い切り口から、発生機序や病態を解明した。また、TRPV4アンタゴニストの投与によって皮疹が改善することも見出し、この成果が新たな治療法の開発に貢献できることが期待される。
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