研究課題/領域番号 |
21K08342
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53050:皮膚科学関連
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
清水 忠道 富山大学, 学術研究部医学系, 教授 (70260396)
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研究分担者 |
牧野 輝彦 富山大学, 学術研究部医学系, 准教授 (90359711)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | D-ドパクロムトートメラーゼ / MIF / アトピー性皮膚炎 / 乾癬 / 強皮症 / 炎症 / D-dopachrome tautomerase / 尋常性乾癬 / allergy / eosinophil / cytokine / inflammation / D-DT / サイトカイン |
研究開始時の研究の概要 |
マクロファージ遊走阻止因子(MIF)の機能的ホモログであるD-dopachrome tautomerase(D-DT)が炎症性サイトカインとしての機能を有する可能性が報告された.D-DTはMIFと同様にCD74をその受容体にすることからも,MIFと類似した機能をもつと推察されているがD-DTの詳細な機能は未だ明らかではない.本研究では,炎症性疾患であるアトピー性皮膚炎,乾癬および自己免疫性疾患である強皮症の病態におけるD-DTの役割を各種疾患のマウスモデルと患者の臨床検体を用いて解析し,炎症性疾患および自己免疫疾患の治療法の開発を試みる.
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研究成果の概要 |
マクロファージ移動阻止因子の機能的ホモログであるD-ドパクロムトートメラーゼ(D-DT)が病態サイトカインとしての機能を有する可能性が報告されている.本研究では,D-DTの生物学的機能とそのアトピー性皮膚炎, 乾癬,および強皮症などの自己免疫疾患の病態における関与を,D-DT Tgマウスを用いてWTマウスと比較解析した. その結果,D-DT Tgマウスを用いたアトピー性皮膚炎や乾癬のマウスモデルでは,WTマウスと比較して炎症反応が顕著に高いことが症状および組織学的に確認された. 強皮症モデルマウスにおいては,D-DT Tgマウスの真皮は肥厚し,浸潤細胞がWTマウスよりも多いことが確認された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我々の研究室では,様々な疾患におけるMIFの役割について多くの知見を有しており,さらにMIFのtransgenic (Tg)マウス,MIFノックアウトマウス,D-DT Tgマウスを所有している.これらのマウスを用いて,アトピー性皮膚炎,乾癬,強皮症におけるD-DTの機能をMIFと異同を詳細に解析できるのは,我々のグループのみである.このことから本研究の学術的意義は高い. 本研究から得られる知見は他のアレルギー疾患,炎症性疾患,自己免疫性疾患の病態の解明にも繋がることが期待され,それらの疾患の治療薬開発にも貢献する.以上より,本研究は臨床医学・基礎医学の両方の発展に大きく寄与する研究と考える.
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