研究課題/領域番号 |
21K08345
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53050:皮膚科学関連
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
杉田 和成 佐賀大学, 医学部, 教授 (40412647)
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研究分担者 |
永瀬 浩太郎 佐賀大学, 医学部, 講師 (30549077)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 自然リンパ球 |
研究開始時の研究の概要 |
自然リンパ球は3つの異なるリンパ球サブセットからなり、末梢血中にわずか0.1%しか存在しない。そのうち、2型自然リンパ球は皮膚に最も多く存在し、アレルギー炎症に関与している。しかしながら、さらに希少なサブセットである3型自然リンパ球は非炎症下の皮膚に存在するにもかかわらず、その意義については不明な点が多い。本研究では、3型自然リンパ球の皮膚バリアにおける意義について、その制御機構をヒト細胞レベルで明らかにすることを目指している。
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研究実績の概要 |
自然リンパ球は3つのサブセットからなり、それぞれ、1型自然リンパ球、2型自然リンパ球、3型自然リンパ球と呼ばれている。これまで2型自然リンパ球はアレルギー炎症に深く関わるとされ、3型自然リンパ球は乾癬など炎症性皮膚疾患への関与もしられている。本研究では3型自然リンパ球に焦点をあてて、その皮膚バリア機能に及ぼす影響や疾患との関わりについて、明らかにしていく。本年度は前年度の実績をふまえ、ヒトケラチノサイトと自然リンパ球の共培養を行った。ヒトケラチノサイトは正常ヒト表皮を使用し、自然リンパ球は健常者から得られた自然リンパ球を分離し、かつ、増殖させたセルラインを研究に用いた。結果、3型自然リンパ球では2型自然リンパ球と比べ有意にバリア機能が亢進し、かつ、組織学的に表皮の増殖、肥厚も確認できた。さらに分子レベルでは、3型自然リンパ球の方が2型自然リンパ球と比べ有意にタイトジャンクションバリアが発達していることも示された。これらは、さらに、ウエスタンブロット法を用いて、各種増殖マーカーについて検証している。加えて、培養上清中のサイトカインアッセイも行った。さらに、自然リンパ球の局在を明らかにするために、皮膚およびリンパ節を用いて、組織学的に自然リンパ球が同定可能か検証した。結果、ヒトリンパ節において、IL-7R陽性かつLineageマーカー陰性の自然リンパ球サブセットを同定できた。そのため、本知見を用いて、皮膚での3型自然リンパ球をはじめとする自然リンパ球サブセットの同定と局在解析を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
バリア機能を評価する3次元培養モデルの構築と組織切片における自然リンパ球の同定と局在解析
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今後の研究の推進方策 |
3型自然リンパ球と疾患との関連性について明らかにしていく
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