研究課題/領域番号 |
21K08349
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53050:皮膚科学関連
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
武藤 潤 愛媛大学, 医学部附属病院, 講師 (30338131)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 女性型脱毛症 / 糖鎖関連治療薬 / 女性ホルモン |
研究開始時の研究の概要 |
閉経では卵巣機能の低下による女性ホルモンの欠乏により全身的に多様な変化が誘導される。皮膚においては、細胞外マトリックスのコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸量が減少して表皮は菲薄化し乾燥症状を呈する。これは、患者さんにとって重大なQOL障害となる場合がある。ところが、これらに対して高いエビデンスを有する治療薬は現在のところ存在しない。我々は、エストロゲンシグナル増強作用を有する物質を発見したため、この物質を投与することで女性ホルモン欠乏により生じる皮膚疾患に対する新規治療法を開発するための基盤研究を行う。
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研究成果の概要 |
女性型脱毛は難治で患者のQOLを障害する疾患であるが、高いエビデンスを有する治療薬は現在のところ存在しない。我々は、①トレハロース含有外用剤を閉経モデルマウス(卵巣摘出マウス、ovariectomized『OVX』マウス)の剃毛した皮膚に外用することで、トレハロース の効果について動物実験(in vivo)にて検討したところ、トレハロースを含有する剤を塗布した群で毛量が増加していた。さらに、②皮膚に存在する細胞を培養してトレハロース処理後のRNA-seqによる全トランスクリプトーム解析を含めたmRNAレベルや蛋白発現を解析して作用機序の解明のための研究を行った(in vitro)。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
トレハロースはショックモデルに於けるマクロファージの炎症活性抑制やオートファジーの誘導作用が報告されている。また、生理作用としては、トレハロース内服により女性ホルモンの欠乏状態にて生じる骨粗鬆症予防効果について報告がある。さらにはハンチントン病などの神経変性疾患に対する効果などが報告されている。そしてこれまで実験動物やヒトでの毒性や有害事象は報告されていない。女性型脱毛などは難治な疾患であり、患者にとって重大なQOL障害となる。ところが、これらに対して高いエビデンスを有する治療薬は現在のところ存在しないため、未解明の作用メカニズムを解明することにより安全安価な新規治療薬となりうる。
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