研究課題/領域番号 |
21K08423
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54010:血液および腫瘍内科学関連
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研究機関 | 東北医科薬科大学 |
研究代表者 |
有川 智博 東北医科薬科大学, 医学部, 准教授 (70452670)
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研究分担者 |
林 もゆる 東北医科薬科大学, 医学部, 講師 (60548147)
豊島 かおる 東北医科薬科大学, 医学部, 助教 (80846931)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 血小板凝集 / Galectin-9 / トロンビン / ガレクチン9 / 糖鎖認識タンパク質 / 膜動態 |
研究開始時の研究の概要 |
血液凝固作用は厳密に調節されており、正常な状態であれば出血時には血栓を形成する。この血栓は血管内において形成される凝血塊で、何らかの原因により血小板が過剰に活性化すれば血栓症を引き起こし、血管を閉塞することで時に重篤な疾患となりえる。本研究は血小板凝集作用における糖鎖認識タンパク質であるガレクチン9の機能と分子標的の探索を目的とする。これまでに明らかにされていない血小板凝集作用についての知見を深め、最終的に疾病治療への応用を目指す。
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研究実績の概要 |
血液凝固作用は厳密に調節されており、正常な状態であれば出血時には血栓を形成して一次止血される。この血栓は血管内において形成される凝血塊であり、何らかの原因で血小板が過剰に活性化すれば血栓症を引き起こし、血管を閉塞することで時に重篤な疾患となる。血小板凝集に対するGal-9の作用とその標的分子同定を軸とした臨床応用を目指し、ヒト検体(宮城県日本赤十字センター協力)を用いた解析をおこなってきた。リコンビナントGal-9を用いたin vitro実験系の結果、仮説通りの血小板凝集阻害作用が確認され、Gal-9欠損マウスで確認された出血時間の延長、血小板凝集塊の径増大をサポートするデータが得られた。以上から、Gal-9の血小板凝集に関する作用は種を超えた重要な働きであると考えられた。今年度はGal-9による血小板凝集作用の阻害に関する分子標的の同定を計画し、既知の血小板凝集誘導因子へのGal-9の結合が凝集シグナルの阻害につながっている可能性が示唆された。以前のIP-MS解析によって明らかとなった細胞内骨格制御に関わる因子も合わせ、血小板シグナルの阻害及び血小板細胞内骨格の制御に注目した解析を継続する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
コロナ禍の対応が長引いたことで、2021年度から教育のエフォートが高く、外部協力者(日本赤十字社)からの検体提供等の支援を得ることが難しかったが、2023年度に入り、Gal-9による血小板凝集阻害に係る結合候補因子が同定できたことから、研究の遅れを取り戻すことができた。
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今後の研究の推進方策 |
Gal-9結合候補が同定できたことから、今後は肺塞栓等が見られるマウス疾患モデルの利用も考慮し、臨床応用を見据えた展開を計画する。
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