研究課題/領域番号 |
21K08444
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54020:膠原病およびアレルギー内科学関連
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研究機関 | 東北医科薬科大学 |
研究代表者 |
城田 祐子 東北医科薬科大学, 医学部, 准教授 (20455819)
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研究分担者 |
森口 尚 東北医科薬科大学, 医学部, 教授 (10447253)
川上 民裕 東北医科薬科大学, 医学部, 教授 (20297659)
小林 匡洋 東北医科薬科大学, 医学部, 講師 (70749283)
桑田 亮 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, センター病院, 国立国際医療研究センター病院 医師 (10866502)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 好酸球性多発血管炎性肉芽腫症 / ANCA関連血管炎 / 転写因子GATA1 / GATA転写因子 |
研究開始時の研究の概要 |
好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(EGPA)は, 好酸球増多を特徴とするANCA関連血管炎で,好酸球が組織障害に重要な役割を持つが,その増殖や自己免疫誘導について詳細は不明である.私たちは,転写因子GATA1が好酸球の分化と増殖に必要不可欠であることに着目し,自己免疫誘導への役割を解明することを目的とする.好酸球はEtosisという細胞外トラップ(eosinophil extracellular traps: EETs)形成による細胞死を起こすことが報告され,過剰なEETs形成が自己免疫を誘導する可能性があり, GATA1 発現とEtosisの関連や,自己免疫を誘導する抗原の同定を試みる.
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研究実績の概要 |
好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(EGPA)は, 気管支喘息の先行と,好酸球増多を特徴とする抗好中球細胞質抗体(anti-neutrophil cytoplasmic antibody: ANCA)関連血管炎である.何らかのアレルギーに反応した好酸球が, 組織障害に重要な役割を持つが, その増殖や自己免疫誘導の機序についての詳細は不明である.私たちは, 転写因子GATA1が好酸球の分化と増殖に必要不可欠であることに着目し, EGPAにおけるGATA1の役割を検討することを目的とする. CRTH2(Chemoattractant receptor-homologous molecule expressed on Th2 cell)は, プロスタグランジンD2(PGD2) 受容体の一つで, Th2, IL-C2, 好酸球などに選択的に発現しており, CRTH2は,type2サイトカイン産生や,Th2 細胞のapoptosisに役割を持つ.今回の研究では,好酸球のapoptosis におけるGATA1,CRTH2の役割を探究する. また, 好酸球はEtosisという細胞外トラップ(eosinophil extracellular traps: EETs)形成による細胞死を起こすことが報告され, 過剰なEETs形成がDNA, histonesや顆粒蛋白を表出させ,自己免疫を誘導する可能性があり, GATA1 の発現とEtosisの関連についても, 探求する. 現時点では,EGPA症例の末梢血検体や、皮膚生検などの検体を収集している.一部遺伝子検査を施行し,病態と関連する遺伝子について検討している.また,基礎的研究と共に、当院のEGPAを含めたANCA関連血管炎の症例について、ANCAのサブタイプと臨床的特徴と、治療効果についても探究している.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
現時点では,EGPA症例の末梢血検体や、皮膚や消化管などの生検した検体を収集している.基礎的研究において、一部遺伝子検査を施行し,病態と関連する遺伝子について検討している.稀少疾患であり,症例が非常に少ないため,検体の収集に難渋している. 一方でEGPAを含めたANCA関連血管炎の臨床的特徴については、症例を収集し、統計解析を進めている.
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今後の研究の推進方策 |
引き続き,EGPA症例の末梢血検体や、皮膚や消化管などの生検した検体を収集していく.一部遺伝子検査を施行し,病態と関連する遺伝子について検討していく. 稀少疾患であり,症例が非常に少ないため,検体の収集に難渋している. 末梢血の好酸球増多症は,治療前に認め,ステロイド治療などで速やかに,消失していく.治療後の検体を用いて,好酸球以外の細胞についても,検討していく. また、EGPAにはMPO-ANCA陽性と、陰性のサブタイプがあり、それによる好酸球の性質の相違について、さらにIL4/IL13抗体製剤使用後に、好酸球増多を認めた症例についての好酸球の性質についてなど、EGPAのサブタイプ別に好酸球の解析を進めていく. 基礎的なアプローチの他に、各症例の臨床的特徴を分析し、好酸球の特徴と臨床症状の関連についても検討していく.
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