研究課題/領域番号 |
21K08451
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54020:膠原病およびアレルギー内科学関連
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研究機関 | 北海道科学大学 (2022-2023) 北海道大学 (2021) |
研究代表者 |
柏倉 淳一 北海道科学大学, 薬学部, 教授 (90373290)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | STAP-1 / マスト細胞 / IgE / サイトカイン / アレルギー炎症 / Lyn / SHP-1 / 気管支喘息 |
研究開始時の研究の概要 |
マスト細胞はIgEを介して活性化シグナルが伝達されると、化学伝達物質や炎症性サイトカインが分泌/産生され、アレルギー炎症を引き起こす。最近、申請者らは細胞内アダプター分子STAP-1がiNKT細胞の活性化を負に調節している分子であることを明らかにした。STAP-1は、マスト細胞IgE シグナル伝達に関わる様々な分子との結合が報告されており、STAP-1がIgE依存的なマスト細胞活性化および気管支喘息病態形成に関わる可能性が考えられた。本研究ではマスト細胞IgE依存性マスト細胞活性化反応に対するSTAP-1の関与について解析し、新たなアレルギー治療薬の開発につなげる研究である。
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研究成果の概要 |
マスト細胞は即時型アレルギー反応に関わる重要な細胞である。高親和性IgE受容体(FcεRI)を介したシグナル伝達には、足場タンパク質として機能するアダプタータンパク質も寄与する。本研究では、Signal-transducing adaptor protein-1(STAP-1)のマスト細胞FcεRI介在性活性化反応に対する機能的役割を解明することを目的として研究を行った。STAP-1欠損マスト細胞では、Lyn/SHP-1間相互作用の破綻によるサイトカイン産生亢進が起こっており、STAP-1がIgE依存性マスト細胞活性化応答を負に制御するアダプタータンパク質であることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、STAP-1の発現もしくは機能異常が、マスト細胞による生体恒常性崩壊を導き、アレルギーや自己免疫疾患など、マスト細胞依存性の免疫過剰反応が関わる病気の発症原因の一つになる可能性を示している。そのため、STAP-1の一塩基多型の調査を他の関連遺伝子の一塩基多型と組み合わせることや、マスト細胞内STAP-1発現調節機能の詳細解明は、新規アレルギー治療薬や治療戦略開発につながる可能性があり、国民生活で問題となっているアレルギー疾患の改革が期待できる。
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