研究課題/領域番号 |
21K08452
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54020:膠原病およびアレルギー内科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
藤井 博司 東北大学, 大学病院, 准教授 (30531321)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 全身性エリテマトーデス / 形質芽細胞 / 全身生エリテマトーデス / B細胞 / 抗DNA抗体 |
研究開始時の研究の概要 |
SLEは、抗DNA抗体などの病原性自己抗体により引き起こされる全身の炎症性疾患である。病原性抗体を産生する形質細胞を特異的に標的とすることができれば、SLEに対するより効果的な治療法となりうる。本研究では、SLE患者末梢血中の形質芽細胞と抗DNA抗体産生B細胞刺激モデルにおける刺激B細胞の遺伝子発現をマイクロアレイにて比較することにより、病原性形質芽細胞に特徴的に発現されている遺伝子を明らかにする。病原性形質芽細胞に特徴的に発現されている遺伝子候補としてFOXM1とCDC7を選定し、これらに対する阻害剤を用いることによりSLEにおける病原性形質芽細胞を標的とする治療法の開発を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、末梢血形質芽細胞におけるSLE患者と健常人間での発現変動遺伝子とB細胞培養系の発現変動遺伝子の比較に基づき、それらを標的とする薬剤を探索することにより、SLEの形質細胞を特異的に標的とする治療法の開発につなげる。病原性B細胞の特徴的な遺伝子発現を検討するためにナイーブB細胞から病原性、非病原性B細胞の誘導系の樹立を試み、各阻害剤を用いて病原性B細胞刺激系に選択的な治療法の探索を行った。In vivoのマイクロアレイでSLEの形質芽細胞に特異的に上昇が認められたCDC7の阻害薬TAK-931により病原性B細胞刺激系においてより強く抑制される傾向が認められた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ナイーブB細胞から非病原性B細胞の誘導系の樹立を試みた。培養開始後、適切なタイミングでIL-2, IL-6, IL-10,IL-21を加えることでTLRリガンドを用いずに形質芽細胞を誘導する系を樹立することに成功した。本系を用いて各種阻害剤による分化、分裂の阻害効果を検証した。CDC7の阻害薬により病原性、非病原性B細胞刺激において、共に形質芽細胞への分化抑制が認められ、病原性B細胞刺激においてより強く抑制される傾向が認められた。CDC7の阻害剤がSLEの病原性B細胞特異的な治療薬になる可能性が示され、加えて本培養系が病原性B細胞特異的な薬剤のスクリーニングの系となりうる。
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