研究課題/領域番号 |
21K08453
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54020:膠原病およびアレルギー内科学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
本田 文香 筑波大学, 附属病院, 病院講師 (30880588)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | IgG4関連疾患 / ケモカイン / 線維化 / モデルマウス / マウスモデル / ヒトCCL18 / マウスCCL8 |
研究開始時の研究の概要 |
IgG4関連疾患(IgG4-RD)は、血清IgG4の上昇と種々の臓器の腫大、IgG4陽性形質細胞浸潤を伴う線維化を特徴とする原因不明の免疫疾患である。先行研究においてIgG4-RDで相対的に発現増加した発現変動遺伝子の中から、ケモカイン CCL18が同定された。本研究では、IgG4-RDの疾患類似モデルマウスとして報告されているLATY136F knock in mouse(LATマウス)を用いて、CCL8(CCL18 のマウスにおけるanalogue)-CCR8経路のIgG4-RD病態への関与、新規治療標的としての可能性を明らかにする。
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研究実績の概要 |
ヒトにおいては、CCL18-CCR8経路のIgG4関連疾患(IgG4-RD)病態への関与が示唆されており、モデルマウスを用いた治療実験、in vivoでの解析を行うことにより、新規治療標的としての可能性を明らかにするため、IgG4-RD類似疾患モデルマウスとして近年報告のあるLATマウスを用いた検討を行った。LATマウスの唾液腺ではCD4陽性T細胞、B220陽性B細胞、CD138陽性形質細胞を含む単核球浸潤と線維化を認め、炎症細胞浸潤の程度を表すfocus score、線維化の程度を表すfibrosis scoreを盲検下に評価したところ、Littermate controlと比較し有意に高値であった。 また、脾臓のCD4陽性T細胞および、唾液腺に浸潤するCD4陽性細胞におけるサイトカイン産生能をフローサイトメトリーで評価したところ、LATマウスの脾臓CD4陽性T細胞におけるインターロイキン(IL)-4陽性細胞はLittermate controlと比較し有意に増加していた。インターフェロン(IFN)-γ陽性細胞、IL-17陽性細胞については、有意差は認めなかった。また、唾液腺CD4陽性細胞においては、いずれもLittermateと比較し有意差は認めなかった。 LATマウスでは、唾液腺におけるCcr8、脾臓におけるCcl8発現が有意に高値であり、抗CCL8中和抗体投与による検討で、唾液腺の炎症細胞浸潤、線維化の改善が示唆された。また、膵臓においても少数例の検討において炎症細胞浸潤の改善傾向が示唆された。In vitroでマウス線維芽細胞株(NIH/3T3)をリコンビナントマウスCCL8で刺激したところ、Col1a2、Total collagenの発現上昇を認め、リン酸化ERKの発現上昇が確認された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
唾液腺以外でもCCL8中和抗体の効果が示唆されたため
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今後の研究の推進方策 |
抗体投与後の線維化関連分子の解析を進める
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